『エルデンリング ナイトレイン』プレイ時間813時間(付けっぱなしの時間も含んでいるが、訓練場で武器を試す時間も長い)、出撃時間340時間、総出撃回数528回の筆者が、野良マルチで強かった夜の王をランキング付けしてみた。
野良マルチで強かった夜の王8
1.調律の魔物、リブラ
2.兆し、マリス
3.霧の裂け目、カリゴ
4.夜を象る者、ナメレス
5.喰らいつく顎、エデレ
6.闇駆ける狩人、フルゴール
7.知性の蟲、グノスター
8.三つ首の獣、グラディウス
・調律の魔物、兆し、知性の蟲は襲撃イベントも含めた評価
・エデレ、グノスター、フルゴールは常夜の王を含めた評価
おそらく、多くの夜の王ランキングとは全く異なる結果だと思う。その理由について、下記から解説したい。
1.調律の魔物、リブラ
おそらく、他の夜の王ランキングでも上位にランクインすると思うが、1位ではないと思う。
リブラを1位にした理由。それはもっともギミックを理解していないとならないボスだからだ。
夜の王版だが、戦闘前に選択を迫られる。リムベルド内に出現する秤を持った商人同様、メリットとデメリットが存在する。
選択肢の具体的な内容はゲーム内から確認できず、そのほとんどはデメリットが勝る。適当な取引をした味方が大幅に弱くなり、リブラ戦の戦犯になることも多い。
▼選択肢の具体的な内容
○○に優れた体になりたい:○○に特化したステータスとなるが、それ以外の能力が下がる
聖杯瓶が欲しい:聖杯瓶の使用回数が1つ増えるが、最大HPが-10%される
強力な武器が欲しい:ランダムでレア以上の武器が1個手に入るが、レベルが2下がる
悪魔の力が欲しい:悪魔の瞳が頭上に出現し、15秒ごとに光弾を発射しダメージを与えるが、発動するごとに発狂の状態異常が蓄積
後に大成したい:
・HP/FP/スタミナの最大値が30%減少
・戦闘開始から2分後にステータスが戻り、同時にHP/FP/スタミナの最大値+20%
・大成前に瀕死になると無効(瀕死になるとデバフは残ったまま?)飛躍的にレベルアップしたい:レベルが3上がるが、聖杯瓶を使用する度にレベルが1下がる
状態異常に強くなりたい:各状態異常耐性+150、最大スタミナ-10%
死を遠ざけたい:残りHP20%以下にHPを全回復するが、発動する度に最大HPが-20%される
全力で戦いたい:1分間全ステータスが強化されるが、リブラも金色強化状態で戦闘を開始する
取引はしない:取引せずに戦闘になる
公平とは言えないリブラの取引だが「状態異常に強くなりたい」はリブラの発狂対策となり、最大スタミナ-10もそこまで大きなデメリットではない。この選択が出ているかはランダムとなるが、出ていたら確実に選びたい。
しかし、選択前に攻撃して取引を阻止する地雷がめちゃくちゃ多い。「状態異常に強くなりたい」がないときに攻撃するならまだしも、出ていて選択する前に攻撃されたこともある。
「状態異常に強くなりたい」が出ていたのに選択できなかったせいで全滅したセッションもあったと思う。
戦闘開始後もギミックのオンパレードだ。
リブラがあぐらをかいてバリアを張ると、リブラを囲むように魔方陣が出現する。魔方陣を全て破壊すると落下し、その後発狂強化状態となり、攻撃力が上がる。また、詠唱を阻止するたびに魔方陣の数は大幅に増える。
一方、時間内に魔方陣を全て壊せなかった場合、金色強化状態となり、防御力が上昇する他、魔法系攻撃の展開数や持続時間などが増し、大幅に強化されるという。
詠唱を阻止するたびに魔方陣の数は増えていくが、最初の魔方陣は3つしかない。1人1つ受け持てば、簡単に詠唱を阻止できるのだが、最初の魔方陣すら壊そうともせず、バリアを張ったリブラを攻撃する味方が多い。
バリアを張ったリブラには蚊ほどのダメージしか入らず、全く意味のない行動である。
金色強化状態時、悪魔の瞳が頭上に出現し、発狂ゲージが高速で蓄積する攻撃をやってくる。発狂するとHPとFPに大ダメージを受け、発狂モーションで大きな隙を晒し、このモーション中は被ダメージが20%増加するため、追撃でそのまま瀕死になることが多い。
この攻撃はエリア全域に及ぶため、安置は存在しない。しかし、地面に散らばった黄色い結晶を取れば、発狂ゲージを回復でき、発狂を免れることが可能だ。結晶は取ることで攻撃力も上がるため、取って損はない。
…のだが、やはり結晶を取ろうともせずリブラを攻撃し、味方2人とも発狂→瀕死といった展開が多々あった。
リブラは発狂が有効となっているが、実はこれ公式の罠である。
確かに、発狂が発動すれば大ダメージを狙えるが、同時に発狂強化状態となり、攻撃力が上がってしまう。
発狂武器「ヴァイクの戦槍」の戦技「狂い火突き」や発狂祈祷の狂い火系は攻撃時に発狂ゲージが蓄積する。連射すればどんどん発狂ゲージが蓄積し、リブラの攻撃のほとんどが発狂を蓄積するので、すぐに発狂してしまう。
このことから、むしろプレイヤー側の不利が強かったりする。
リブラにもっとも有効なのは発狂ではなく、聖属性である。聖属性であれば、リスクなしで大きなダメージを与えられる。
当然、これらはまだまだ周知されておらず、発狂武器を連射してしまう味方が多い。
襲撃イベントでは、ギミックを知らない地雷が余計なことをしてパーティが半壊→萎え切断・放置されるケースが頻発している。
このイベントで秤を持った商人が出現すると、最大HPが約2割減る。呪いを解除するには、指定のルーンを支払うことになる。
1日目と2日目で指定のルーンが異なり、1日目は15000ルーン、2日目は35000ルーンとなる。1人が支払えば、その時点で全員の呪いが解かれ、さらに「悪魔の錬金(所持ルーンに応じて攻撃力が高まる)」が全員にプレゼントされる。
取引後に話しかけると、通常の秤を持った商人と同じような選択を迫られるが、今回はあくまで“取引”なのでお互い利益のあるものとなり、支払ったルーンの見返りとしてデメリットなしのメリットを受け取れる。
選択肢は5つ固定となるが、このようになる。
状態異常の耐性をせしめる:状態異常耐性+150
聖杯瓶をせしめる:聖杯瓶の使用回数が1つ増える
強力な武器をせしめる:ランダムでレア以上の武器が1個もらえる
ルーンをせしめる:貪欲者の烙印(タリスマン)を無料で入手
・発見力上昇+60
・敵撃破時、取得ルーン増加+20%
・HP持続減少-10強さをせしめる:
・取引した日の夜を超えるとHP/FP/スタミナの最大値+20%
・夜を超える前に瀕死になると無効
どの選択肢も選んで損はない。ルーンを支払っていないプレイヤーは対価なしで恩恵を得られ、もはやメリットしかない。
取引の前後にかかわらず、攻撃すると調律の魔物と戦闘になる。調律の魔物を倒すと、2日目に支払った35000ルーン、呪いの解除、悪魔の鍍金、さらに潜在する力(タリスマン3枠)を全員が受け取れる。
そのため、呪いを解除して全員が報酬を受け取った後に攻撃するのはアリだが、取引前に攻撃する地雷が多い。
取引前に戦闘になった場合、調律の魔物を倒すまで呪いを解除できない。HPが2割減った状態なため、どのキャラでもレベル10以下だと何くらっても基本的にワンパンされ、地獄絵図となる。
夜の雨の範囲内に入ると調律の魔物は消えてしまうため、時間制限もある。
調律の魔物が消えた場合、呪いの解除は不可能となる。以前は3日目の場所から飛び降りて死亡することで呪いを解除できたが、その後のアップデートで修正された。
そのため、呪いの解除に失敗したら実質詰みに。そのセッションは捨て安定となる。
調律の魔物と戦闘になった場合、もしくは調律の魔物に逃げられた瞬間、切断や放置されるケースが多い。切断や放置はマナー違反だが、こればかりは仕方ないと思う。攻撃した地雷が全て悪い。
ナイトレイン発売から1か月半が経過した今、ギミックを何も知らない味方はそう多くないが、まだまだいるので注意。常夜の王第二弾に登場するリブラは新たなギミックが搭載されていることだろう。
またしても、リブラに翻弄される野良マルチが待っている。
2.兆し、マリス
マリス2位は意外と思った人がほとんどだろう。多くのネットでは、むしろ弱いとされている夜の王だからだ。
しかし、野良マルチではリブラに次ぐ難易度となる。もちろん、ギミックを知らないと詰む要素があるからだ。
マリスは宙を縦横無尽に動き回り、近接武器だと攻撃チャンスが少ない。そのため、近接キャラばかりだと中々ダメージを与えられない。
近接武器で攻撃できる位置に来たときは、睡眠ゲージが徐々に蓄積する攻撃をしてくることが多い。この攻撃はリブラの高速発狂蓄積同様、エリア全域に及ぶため、安置は存在しない。
通常の睡眠はFPにダメージを与え、一時的に無防備な状態に。発狂同様、モーション中は被ダメージが1.2倍となる。マリスによる睡眠はHPにもダメージを与える。
また、この攻撃で睡眠を受けるたびに睡眠時のダメージが増加し、3回目以降は睡眠自体を回避できなければ即死するという。
「ずっと俺のターン!!」「敵だけ楽しそう」といったフロム特有の極悪仕様だが、もちろん対処法はある。
雷属性を一定量与えるか、怯みを取れる攻撃系アーツや無頼漢のアビリティ「闘争心」で強化されたスキル「逆襲」でも阻止できる。しかし、意外と知らない人が多い。
HPが70%以下になると、マリスが光る雫を落とす。雫が地面に着弾すると、超広範囲に大ダメージと睡眠ゲージの大量蓄積を引き起こす。
雫は攻撃を与え続けると破壊できるが、遠距離攻撃じゃないと届かない。そもそも、壊せることを知らない味方が多い。
睡眠蓄積と異なり、この攻撃は範囲外まで逃げれば回避できるが、逃げずに突っ込んで瀕死になる味方が多い。しかも、雫を壊す手段がない近接キャラでだ。
マリスの事故率が高いのはネットで弱いと言われていること、そして、兆しの襲撃イベントがヌルゲーといった油断から来ているのだと思われる。
襲撃イベントでの兆しは睡眠蓄積をやってこないため、よほどなことがない限り全滅することはない。筆者は総出撃回数528回で何回も襲撃イベントを経験したが、一度も失敗したことはない。
当然、他のプレイヤーもそうだろう。そのため「マリス?あいつ雑魚やんwwwww」と油断しきっているのだと思われる。その油断がマリスでの全滅につながっている。
先ほども言った通り、マリスはネットで弱い部類に入る夜の王とされている。常夜の王は弱い夜の王ほど強化される傾向にあり、第一弾で配信された3体ではエデレ>フルゴール>グノスターといった評価になっているようだ。
3.霧の裂け目、カリゴ
兆しほどではないが、ネットだとそこまで強くないとされるカリゴ。しかし、特有のギミックに翻弄されるプレイヤーが後を絶たない。
カリゴは、接近するか離れるかの判断が特に重要なボスとなる。特に離れるタイミングを見誤ると、下ブレスやつらら落としでお陀仏だ。
カリゴは炎属性が有効で、炎属性を与え続けると、攻撃力と防御力が下がる。しかし、おそらくバグだと思われるが、全ての炎属性がデバフの対象になっていない。
情報によると、黒炎、血炎、狂い火など複合要素や追加要素を持った炎属性ではデバフにならないという。竜餐の祈祷も対象なのか、竜炎やアギール炎、テオドリックの溶岩などでも全然デバフにならなかった。
どの炎属性が有効で有効じゃないのかは現時点でもわかっておらず、筆者もどれが有効なのか把握できていない。そのため、まだまだわからないことが多い夜の王でもある。
デバフ前提となるため、デバフにかからないと苦戦必至。本編では、発売からわずか1か月でナーフされた霜踏みや、現RTAトップ走者がこぞって使う霊炎発火などの戦技によって発動する最強の状態異常である凍傷を使うのも脅威。
敵の凍傷は追跡者や今作で強い戦技や祈祷が多い炎属性で容易に解除されてしまうため、野良マルチでは使いづらくなっているが、プレイヤーの凍傷は解除手段が限られる。
そんな中、常夜の王で新たなギミックが追加されれば、リブラやマリスに次ぐ脅威となるだろう。
4.夜を象る者、ナメレス
ナイトレインのラスボスだが、本編のラスボスであるラダゴン&エルデの獣、DLCのラスボスであるラダーンなどと比べるとめちゃくちゃ弱い。複雑なギミックもなく、慣れてしまえば特に苦戦することもないだろう。
現に、野良マルチ3連勝の最速記録はナメレスだった。ではなぜ、“雑魚ラスボスのナメレスくん”が4位にランクインしたのか。
それは、ナメレス帯のプレイヤーが地雷ばかりだからだ。現在、熟練プレイヤーは常夜の王か、初心者救済で最初の夜の王であるグラディウス、グラディウスを撃破すると解禁されるエデレ(通常)、マリス、リブラ、フルゴール(通常)、カリゴに潜ることが多い。
一方、ナメレスは夜の王を4体撃破すると解禁される。夜の王を4体撃破したプレイヤーはもはや初心者の定義から外れるため、熟練者もあまり来ない。結果、中途半端な実力のプレイヤーばかり集まり、とんでもない地雷の巣窟になっているのだ。
筆者は2週間ほど前、久しぶりにナメレス帯を潜ったが、地雷が多すぎて度肝を抜かれた。
「エルデンリング ナイトレイン 復讐者弱いという嘘を論破します!」でも触れた、ボス開始わずか4秒で瀕死になった地雷レディだが、そのボスはナメレスだった。しかし、実際は4秒ではなく8秒だった(最初の大剣二連突きで乙ってた)。
動画が残っていたのはそれが最速記録だったが、それとは別に4秒で瀕死になった地雷レディがいたかもしれない。
同記事では、鉄の目や隠者も開始十数秒で瀕死になる光景を何度も見て来たとつづったが、開始十数秒で瀕死になった鉄の目や隠者もナメレス帯だった。この鉄の目は夜の王、ナメレスだけで6回瀕死になり、5回救助した末に勝利している。
あれから2週間経った現在はどうなっているかわからないが、今も常夜の王は配信されており、新規ユーザーも入ってきてるだろうから、相変わらず地雷の巣窟になっていると思われる。
常夜の王や初心者救済に飽きた熟練者諸君。地雷共にイライラしない自身があるなら、今のナメレス帯はチャレンジとしておすすめだ。
ナイトレインに限らず、もっとも地雷や悪質プレイヤーが多いのは中級者帯だったりする。中途半端に実力をつけた結果、謎のプライドが生まれ、それが地雷行為につながっている。
そんなプライドを捨てた人だけが上級者や熟練者に昇華する。それができなかった敗北者の多くがナメレス帯に集まっているのだと推測される。
5~8について
5位から8位に関しては、知らないと詰む複雑なギミックもなく、パワーと機動力で押してくる夜の王が多いため、自分さえ慣れていれば、味方の1人くらいは介護できると思う。さすがに味方2人ともダメなら厳しい。
グノスターとグラディウスは複数ボスだが、こいつらはマルチの方が楽だと思う。ソロは数的不利を取られるため、難易度が上がる。
ここまでかなり長くなったので、5位以降の解説は割愛させていただく。
好きな夜の王
最後に、筆者が好きな夜の王を紹介して〆たいと思う。一番好きな夜の王はズバリ喰らいつく顎、エデレである。
エデレは特有のギミックがなく、パワーと俊敏性でゴリ押してくる。常夜の王が配信されていることもあり、熟練者の味方と当たることも多く、野良マルチでも事故率は低い。
弱点属性はなく、有効な状態異常に凍傷があり、魔力属性は等倍で通るため、エルデンリング本編で主流だった魔力属性と凍傷によるゴリ押しが可能な唯一のボスだ。また、本編では不遇だった聖属性も等倍で通るため、聖属性によるゴリ押しも可能となっている。
エデレは、筆者による復讐者のバトルスタイルの土台が完成したボスでもある。今でこそ当たり前のように行われている星光の欠片によるFP回復だったり、祈祷だけでなく、戦技や魔術を使うといったスタイルはこの頃に出来上がった。
グラディウスの次にエデレ攻略を始めたが、このとき、発売から1週間が過ぎた頃だった。この頃はまだ、星光の欠片によるFP回復だったり、祈祷だけでなく、戦技や魔術を使うといった戦略はまだ広まっておらず、野良マルチでは筆者しかほぼやっていなかったと記憶している。
当時は魔術師塔で星光の欠片を集めていたが、味方の復讐者が一緒に来ても、木箱の星光の欠片には目もくれず、一目散に2階の潜在する力に駆け上がっていったことを覚えている。
この頃の復讐者は筆者が定義する地雷が多かった印象だ。FPが切れた復讐者はふらふらしていることが多かった。
次に好きな夜の王は闇駆ける狩人、フルゴールだ。
エデレ同様、フルゴールも特有のギミックがなく、パワーと俊敏性でゴリ押してくる。常夜の王が配信されていることもあり、熟練者の味方と当たることも多く、野良マルチでも事故率は低い。
本編の伝説ボスに多かった聖属性を使い、聖属性に耐性を持つという、本編寄りの夜の王となっている。ゆえに、筆者が得意とするボスでもある。
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▼デュオモードについて
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