ポケモンのシングルバトルの“元キング”がガブリアスなら、ダブルバトルの王はガオガエンである。そんなガオガエンだが、チャンピオンズではオワコン説がささやかれている。
この記事では、ガオガエンオワコン説を解説したい。
※ガオガエンオワコン説は過去に何度か触れているため、この記事はそれらを編集してまとめたものを掲載したい。
ダブルの王ガオガエン
ガオガエンは第7世代「サン・ムーン(SM)」に登場した、ほのおタイプの御三家であるニャビーの最終進化系。
9世代「スカーレット・ヴァイオレット(SV)」に登場した、くさタイプの御三家であるニャオハのネットミーム「ニャオハ立つな」や10世代「ウインド・ウェーブ(風波)」に登場する、ほのおタイプの御三家であるポムケンのネットミーム「ポムケン立つな」に巻き込まれたポケモンとしても知られる。
【補足】
ニャオハもポムケンも進化すると立つことが予想され、立ってほしくないユーザーからの願望が殺到。ニャオハは1進化のニャローテから立ったが、可愛い系のニャオハからセクシー系のニャローテ→マスカーニャになったことで、「ニャオハ立つな」勢が声を荒げることはなくなった。
SM時点ではそこまで強くなかったが、ウルトラサン・ウルトラムーン(USUM)で隠れ特性「いかく」が解禁されると、USUMのレーティングバトル(US・UMリーグ)のダブルバトルで瞬く間に使用率1位に君臨した。
もともと覚える「ねこだまし」と解禁された「いかく」など、ダブルバトルでの必須級を同時に使えるポケモンということで、高い評価を得た。
同じSM出身でシングルバトル1位だったミミッキュは、続く第8世代「ソード・シールド(剣盾)」で「ばけのかわ」がナーフ。
【補足】ミミッキュがナーフされた根拠
・ミミッキュは攻撃種族値90と低く、ミミッキュZやゴーストZといったZワザで火力を上げていた。剣盾でZワザがリストラされたことで、火力が大きく下がった。
・ばけのかわが剥がされると、最大HPの1/8ダメージを受けるようになり、きあいのタスキを持たせて2回の行動保障(つるぎのまいを2回積むこともできた)を確保することができなくなった。
わずか1世代でシングルの王から陥落したのに対し、ガオガエンはチャンピオンズでも没収された「はたきおとす」を覚えなくなったものの、新たに「すてゼリフ」を取得。実質、プラマイゼロとなり、今作でも使用率1位に君臨し続けた。
9世代「スカーレット・ヴァイオレット(SV)」では、剣盾で没収されたはたきおとすを再び覚えるようになった。SVのテラスタルはバトル中に任意の単タイプに変わるということで、攻め寄りだったメガシンカ・Zワザ・ダイマックスと異なり、防御寄りのバトルシステムとなっている。
「わんぱく」「しんちょう」など防御や特防に補正をかけ、HP・防御・特防を中心に振って、いかく・ねこだまし・すてゼリフの試行回数を増やすガオガエンと最も相性がいいと言える。
ついにバトルシステムとのシナジーも発揮され、今作でも使用率1位の座は譲らなかった。もはや、SVこそガオガエンの全盛期と言えるのではないか。
使用率1位→3位に
4月27日14時現在、ランクバトル・ダブルバトルのポケモンランキングで、使用率3位にガオガエンがランクインしている。リリース当初は使用率1位だったので、以前より落ちている。
4月10日時点
ガオガエンの使用率が落ちたのは以下の原因があるとされる。
技の没収や持ち物のリストラ
チャンピオンズでは、SV最終シーズン41の技で10%以上の「2位(94.7%)はたきおとす」「4位(40.1%)とんぼがえり」が没収。
持ち物でTOP3の「1位(36.7%)とつげきチョッキ」「2位(23.8%)ゴツゴツメット」「3位(20.8%)ぼうじんゴーグル」が全てリストラされた。
とつげきチョッキはとんぼがえりを採用する時に使われるが、とんぼがえりは没収されたので、そこまで影響はないか。
ゴツゴツメットは物理アタッカーへのダメージソースとなり、「1位(37.2%)しんちょう」「3位(20.9%)わんぱく」など特防か防御に補正をかけて、HP・防御・特防に振ることが多いガオガエンとしてはそこそこの痛手。
現時点で内定していたら、このあと紹介する使用率7位のプテラや使用率21位のファイアローのダブルウイング[プテラは3位(92.2%)。ファイアローは6位(29.6%)]でゴツメダメージを2回入れることができた。
特にプテラはガオガエンメタとして優秀で、そんなプテラをメタることもできた。
ぼうじんゴーグルは主にキノコのほうし対策として使われ、現時点では仮想敵のモロバレルがいないため、全く影響ない。
リストラされた持ち物に関しては、今後のアップデートで実装される可能性がある。
はたきおとすが没収されたことで、あく技は「4位(49.2%)DDラリアット」「5位(33.6%)じごくづき」のいずれかが採用されるように。
DDラリアットのほうが使われているが、個人的にはじごくづきのほうがおすすめ。じごくづきにより、以下のポケモンの音技を封じることができる。
ガオガエン「すてゼリフ」
使用率12位.リキキリン「3位(60.5%)ハイパーボイス」
使用率15位.ブリジュラス「8位(10.1%)バークアウト」
使用率23位.サーナイト「2位(80.7%)ハイパーボイス」
使用率25位.ゲンガー「4位(38.1%)ほろびのうた」
使用率30位.アシレーヌ:「1位(94.3%)ハイパーボイス」
ガオガエンミラーの場合、先制してすてゼリフを使えば、相手のガオガエンはすてゼリフを使えなくなる。とんぼえりが没収されたことで、技による交代はすてゼリフしかないため、ほとんどのガオガエンを抜く調整をしたうえでの「じごくづき」が有効となる。
アドを取られるポケモンが増加
※タイプ相性ではなく、ガオガエンを出したことで相手にアドバンテージを与えてしまったり、特性などによってメタっているポケモンをピックアップしています。
■使用率1位.オオニューラ
・ガオガエンのいかく[1位(99.7%)]によって下がった攻撃を、しろいハーブで元に戻されることが多い。
・そのうえ、オオニューラのかるわざ[1位(90.4%)]が発生し、アドバンテージを稼がれてしまう。
■使用率4位.ドドゲザン
・ガオガエンのいかくやすてゼリフ[2位(94.0.%)]によってドドゲザンのまけんき[1位(93.8%)]が発生し、一気に攻撃を上げられてしまう。
・特にすてゼリフは、攻撃と特攻ごとに発生するため、攻撃1段階下げを含めて一気に3段階も上がってしまう。
・ドドゲザンの素早さ種族値は50しかないため、先制されることは少ないが、ふいうち[1位(98.4%)]による縛り性能が強力。
・タイプ一致で威力105、くろいメガネ[1位(44.2%)]で威力126となる先制技を、まけんきで攻撃が上がった状態で使う状況になれば強い縛りが発生する。
・ガオガエンはドドゲザンにタイプ相性で有利だが、まけんきで攻撃が上がれば、けたぐり[5位(37.1%)]で返り討ちに合う可能性も。
【NEW】・ガオガエンの減少を受け、まけんきではなく、そうだいしょう[2位(6.1%)]にするプレイヤーも増えてきた(特に上位帯)。
■プテラ
・ガオガエンの持ち物は「1位(58.4%)オボンのみ」「2位(16.0%)ヨプのみ」など全てきのみ。
・プテラのきんちょうかん[1位(95.5%)]により、何も食べられなくなる。
■使用率9位.ミロカロス
・ガオガエンのいかくやすてゼリフにより、ミロカロスのかちき[1位(98.6%)]が発生し、一気に特攻を上げられてしまう。
・特にすてゼリフは、攻撃と特攻ごとに発生するため、特攻1段階下げを含めて一気に3段階も上がってしまう。
■使用率19位.カイリュー
・ガオガエンのねこだまし[1位(99.4%)]といかくは、カイリューのせいしんりょく[2位(24.0%)]によっていずれも効かない。
■使用率22位.アーマーガア
・ガオガエンのいかくは、アーマーガアのミラーアーマー[1位(96.2%)]で自分に跳ね返ってくる。
・ミラーアーマーによって攻撃を下げられると、フレアドライブ[3位(90.9%)]による2倍ダメージでも「はねやすめ[3位(59.2%)]」で与えたダメージのほとんど、または全てを回復される。
・そうなれば、自傷ダメージのみ蓄積することになる。
・ボディプレス[4位(59.2%)]による2倍ダメージも。
特殊が半数以上なのも
ガオガエンのいかくは物理系にしか効果がないため、特殊系が多いパーティには強みを出しにくい。現在、特殊系は使用率30位以内に19匹(うち3匹は物理型の可能性)ランクインしている。
5位.ヤバソチャ
8位.リザードン:メガリザードンYがほとんどだが、持ち物に「2位(12.6%)リザードナイト」、能力補正に「3位(10.5%)いじっぱり」が浮上。メガリザードンXの可能性も。
9位.ミロカロス
10位.ウォッシュロトム
11位.ペリッパー
12位.リキキリン
14位.エルフーン
15位.ブリジュラス
16位.フラエッテ(えいえんのはな)
17位.フシギバナ
18位.ユキメノコ
19位.カイリュー:特殊メガカイリューがほとんどだが、能力補正には「2位(23.1%)いじっぱり」が浮上。物理通常カイリューの可能性も。
20位.メガニウム
23位.サーナイト
24位.ギルガルド:物理型がほとんどだが、技に「7位(15.2%)シャドーボール」「9位(13.0%)ラスターカノン」が浮上。特殊型の可能性も。
25位.ゲンガー
26位.コータス
28位.マフォクシー
30位.アシレーヌ
6割以上が特殊系となっているうえ「オオニューラ」「ドドゲザン」「アーマーガア」など、いかくが悪手となる物理系も多いため、ますます刺さりづらい。
これはタイプ相性だが、ペリッパーとイダイトウ(オスのすがたがほとんどだが、メスのすがたも見る)からなる雨パに弱いのも。雨パは天候で最も多いため、ガオガエンの活躍が難しくなっている。
以上のことから、ガオガエンは特にマスターボール級Ⅰ~チャンピオン級の最上位帯でほとんど見なくなった。
筆者もレート2150までの構築で使っていたが、この時点であまり活躍できていなかった。今後、ますます使用率を落とす可能性がある。
かつてはダブルの王だったガオガエン。チャンピオンズでは、ついにダブルの王から陥落する時が来た。




