ポケモンZAの新規追加メガシンカは全28体となった。新メガシンカの最強はどのポケモンなのか。
ZAには特性がないため、特性を加味せず、タイプや種族値、ZAで覚える技に絞って独断と偏見で3体選んでみた。
※メガストーンが未配信のメガブリガロン、メガマフォクシー、DLC「メガ次元ラッシュ」で登場するメガストーンが必要なメガライチュウX、メガライチュウYをのぞいた計24体でランキング付けしました。
※ZA独自の対戦仕様ではなく、従来の対戦システムに則った評価となっています。
メガエアームド
タイプ:はがね・ひこう
HP:65(-)
こうげき:80→140(+60)
ぼうぎょ:140→110(-30)
とくこう:40(-)
とくぼう:70→100(+30)
すばやさ:70→110(+40)
合計:465→565(+100)
はがね・ひこうの複合タイプは2倍弱点2個、0.5倍半減6個、0.25倍半減2個、無効2個となっている。タイプ相性は優秀で、防御に特化した種族値をしていることから、主にシングルバトルで物理受けとして受けループなどに組み込まれていた。
しかし、剣盾で同じ複合タイプのアーマーガアが登場。防御こそエアームドに大きく劣るが、HPと特防が上昇したことで、特殊受けもある程度できるようになった。
エアームドの弱点であるほのおとでんきはどちらかと言えば特殊技が多く、HPと特防に振り切れば、ワンチャンこれらのタイプを耐える調整も可能となった。
両受け性能を活かし、特性「プレッシャー」でPP削りしたり、特性「ミラーアーマー」で自身に対するランク補正を下げる効果を相手に跳ね返すなど、エアームドでできなかった器用さも相まって、物理受けとしての立場を追いやられてしまった。
そんなエアームドだが、ZAでメガシンカを取得。持ち前の防御は30下がったが、代わりに攻撃が60も上昇。タイプ一致威力120のブレイブバードの火力が期待できる。
特防は30上がり、特殊技も受けられるようになった。素早さは40も上がったことで、先制タイプ一致アイアンヘッドにより3割ひるみを狙いやすくなったのもミソ。
2026年にSwitch、Switch2、スマホでリリースされるポケモンチャンピオンズでいち早く判明する特性次第だが、かなり期待できるだろう。
メガドリュウズ
タイプ:じめん・はがね
HP:110(-)
こうげき:135→165(+30)
ぼうぎょ:60→100(+40)
とくこう:50→65(+15)
とくぼう:65(-)
すばやさ:88→103(+15)
合計:508→608(+100)
じめん・はがねの複合タイプは2倍弱点4個、0.5倍半減7個、0.25倍半減1個、無効2個となっている。エアームドと同じはがねタイプなのもあってタイプ相性は優秀で、HPは高いが防御も特防も低いため、受けには向かない。
一方、じめんとはがねの攻撃性能を活かし、特性「すなかき」なら砂パ、特性「かたやぶり」なら汎用パーティで幅広く活躍した。
剣盾ではシングルで「ズキュントス(ドリュウズ・ミミッキュ・カビゴン・ドラパルト・トゲキッスの末尾を取った総称)という結論パ)」の一体に組み込まれ、十分強かったドリュウズだが、ZAでメガシンカを取得。
長所だった攻撃は30上昇し、防御は40上がったことで物理技なら弱点タイプでも一発耐える可能性がある。素早さは15上がり、地味にガブリアス抜きとなった(ガブリアスの素早さは102)。
ガブリアスはすでに対戦環境から撤退した身であるが、ガブリアスを意識したとしか思えない絶妙な調整は無視できない。
ポケモンチャンピオンズで特性が判明すれば、一番活躍するポケモンになるのではないか。
メガルチャブル
タイプ:かくとう・ひこう
HP:78(-)
こうげき:92→137(+45)
ぼうぎょ:75→100(+25)
とくこう:74(-)
とくぼう:63→93(+30)
すばやさ:118(-)
合計:500→600(+100)
かくとう・ひこうの複合タイプは攻撃面に優れ、専用技「フライングプレス」はかくとうとひこうの複合タイプとなっている。タイプと専用技は優秀だが、種族値は長所が素早さくらいしかなく、いまいち活躍の場がなかった。
そんなルチャブルだが、ZAでメガシンカを取得。足りなかった攻撃は45も増え、防御は25、特防は30増えて打たれ強くなった。
ルチャブルの欠点は種族値の低さだったので、欠点が解消されたことで活躍が期待できるだろう。
逆に微妙なメガシンカ
これで終わってもいいが、せっかくなので逆に微妙なメガシンカも3体選んでみた。
メガカイリュー
タイプ:ドラゴン・ひこう
HP:91(-)
こうげき:124→134(-10)
ぼうぎょ:95→115(+20)
とくこう:100→145(+45)
とくぼう:100→125(+25)
すばやさ:80→100(+20)
合計:600→700(+100)
発売前から話題になっていたメガカイリュー。カイリューは攻撃が圧倒的に高く、ほとんどは物理型で使われていたが、メガシンカすると攻撃が10下がって特攻が45も上昇した。
メガカイリューは特殊型で運用することになるが、特殊カイリューが果たして強いのか。ドラゴンタイプの特殊技はたつまき、りゅうせいぐん、りゅうのはどう、ひこうタイプの特殊技はぼうふう、エアスラッシュなどがある。
特にドラゴン技は威力130、命中90のりゅうせいぐんがあるが、物理型で使われるげきりんの方が命中100で安定する。
また、特殊技にはれいとうビーム、かえんほうしゃ 10まんボルト なみのり、といった命中安定の強力なサブウエポンがあるが、物理型で採用されるしんそくのような最強先制技はない。
物理型に比べるとパワー不足の特殊技。一応、SVシングルでは性格補正をずぶとい(防御↑攻撃↓)にして努力値をHP・防御・特防に振り、でんじはで麻痺させてはねやすめやほのおのうずで遅延する戦法が使われている。
メガシンカしたことで防御は20、特防は25、素早さは20上昇。でんじはで相手の素早さを半分にしても、相手の素早さ実数値が201以上だと、素早さに振らないと抜けなかったが、素早さが上がったことでその可能性も低くなった。
遅延戦法はしやすくなったが、やはり耐久型であってアタッカー型ではない。
物理型も耐久型も特性「マルチスケイル」前提の立ち回りとなるが、メガカイリューの特性はマルチスケイルではない可能性がある。そうなると、特殊カイリューの運用はますます難しくなると思われる。
メガスターミー
タイプ:みず・エスパー
HP:60(-)
こうげき:75→140(+65)
ぼうぎょ:75→105(+30)
とくこう:100→130(+30)
とくぼう:85→105(+20)
すばやさ:115→120(+5)
合計:520→660(+140)
発売前のリークから話題になっていたメガスターミー。なぜ足ビヨーンしたのか“謎”だが、攻撃が65も上がったのも“謎”すぎる(図鑑説明にも“謎”)。
スターミーが覚えるみずタイプの物理技はアクアジェット、アクアブレイク、クイックターン、たきのぼり。アクアジェットを覚えられるようになったのはいいが、エスパータイプの物理技はしねんのずつきのみ。
サブウエポンの物理技もほとんどなく、やはり従来の特殊型の方が強いだろう。
防御と特防は20ずつ上がり、少し打たれ強くなった。素早さは5だけ上がった。
メガシンカの種族値は+100がほとんどだが、メガスターミーは+140されている。しかし、攻撃に無駄な配分がいっているため、実質マイナスみたいなものだろう。
現時点では、見た目の奇抜さも相まってネタ枠の域を出ない。特性に期待したいところ。
メガフラエッテ
タイプ:フェアリー
HP:74(-)
こうげき:65→85(+20)
ぼうぎょ:67→87(+20)
とくこう:125→155(+30)
とくぼう:128→148(+20)
すばやさ:92→102(+10)
合計:551→651(+100)
XYの時点でデータはあったが、ZAで公式かつ通常プレイで入手できるようになった永遠フラエッテ。通常フラエッテの低種族値が大幅に強化され、“準準伝説級”のスペックに迫った。
そんな永遠フラエッテだが、ZAではストーリーの中核を担うということで、メガシンカも獲得した。
HPをのぞく全ての能力が上昇。長所だった特攻と素早さは禁伝級に迫った。
特攻155から放たれる専用技「はめつのひかり(威力140)」は強力だが、この技は相手に与えたダメージの半分を受けてしまう。火力が上がっているため、その分自傷ダメージも増えてしまう。
それに対して、HPは全く増えず。これでは連打も難しいだろう。
はめつのひかりを連打できないとなると、中々使う理由を見いだせない気がする。ただ、特性次第で化けるかもしれない。
通常のルールで使える3体は以上だが、ついでに唯一の禁伝枠であるメガジガルデも評価したい。
メガジガルデ(禁伝枠)
タイプ:ドラゴン・じめん
HP:216(-)
こうげき:100→70(-30)
ぼうぎょ:100→70(-30)
とくこう:121→216(+95)
とくぼう:91→85(-6)
すばやさ:85→100(+15)
合計:708→778(+70)
ZAの看板であるジガルデがメガシンカを獲得した。メガシンカすると特攻が95も伸び、なんと全1025体中トップに(HPもトップ)。
素早さは15伸びるが、攻撃と防御は30ずつ、特防は6低下した。
ジガルデは「サウザンアロー」「サウザンウェーブ」「コアパニッシャー」「グランドフォース」など専用技を4つ覚えるが、コアパニッシャー以外は物理技となっている。しんそくも覚え、これらは同じ複合タイプのガブリアスと明確な差別化点として有用だったが、攻撃が下がったことで物理技が使いにくくなった。
剣盾のバトルデータベースを見る限り、そもそもサウザンアロー以外は使われていなかった。それに加え、特殊技はほかに強いものがない。
コアパニッシャー以外だと、ドラゴンタイプの特殊技はりゅうのいぶき、りゅせいぐん、りゅうのはどう、じめんタイプの特殊技はだいちのちからしかない。サブウエポンも特に使えそうな技はない。
メガシンカする条件も中々曲者だ。ジガルデは、パーフェクトフォルムになった上でメガシンカすることになる。
パーフェクトフォルムにはHPが半分にならないと変身できず、その後にメガシンカボタンを押すため、最低でも2ターンかかる。耐久力が落ちているため、1ターンで倒されてメガシンカ出来ない可能性もある(特に2on2のダブルバトルでは)。
ジガルデは同じXY禁伝枠のゼルネアスとイベルタルに比べると微妙という評価だが、“メガシンカも微妙”という運命からは逃れられなかったようだ。特性が強いことに期待するしかない。
【追記】ジガルデはメガシンカすると、コアパニッシャーが新専用技「無に帰す光」に変化する点を失念していたので、ここに追記したい。
無に帰す光はドラゴンタイプ・特殊・威力200となっており、ドラゴン技を無効とするフェアリータイプにも通り、相手の能力変化に関係なくダメージを与える。この技自体はかなり強力だが、やはりメガシンカする前にやられては意味ないため、そこが課題となるだろう。






