飯塚幸三が池袋事故で逮捕されない本当の理由 上級国民だからではない!?

飯塚幸三が池袋事故で逮捕されない本当の理由 上級国民だからではない!?

東京・池袋の交差点でプリウスとゴミ収集車が衝突した大事故で、プリウスを運転していたのは板橋区弥生町の無職・飯塚幸三(87)と報じられた。

警察は飯塚幸三が証拠隠滅の恐れがないことなどから逮捕はせず、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで任意捜査するという。

飯塚幸三が逮捕されない理由について、ネットでは上級国民だからではないかと言われている。果たして、本当にそうなのだろうか。

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飯塚幸三について

朝日新聞などによると

・運転していたのは板橋区弥生町の無職、飯塚幸三(87)
⇒80代の妻が同乗

・自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで任意捜査
⇒警察は証拠隠滅の恐れがないことなどから逮捕はせず

・持病は確認されていない

・免許証は2017年に更新

・車を駐車させる際に何度も車体を切り返すなど”おぼつかない運転”だった

・約1年前、周囲に「運転をやめる」と話していた

・最近は足を悪くし、つえを使って歩いていた

・元旧通産省の元工業技術院長で、農機大手クボタの副社長も務めていた

飯塚幸三は事故で胸を強打し、そのまま病院に入院。警察の事情聴取には「アクセルが戻らなくなった」と供述している。

▼飯塚幸三が運転していたプリウス


グッディより

【上級国民】実名やクボタ副社長などの経歴が公開されたことで身元判明!

名前 飯塚幸三(いいづかこうぞう)
年齢 87歳
職業 無職
在住 東京都板橋区弥生町
学歴 東京大学
資格 工学博士
職歴 工業技術院長、国際度量衡委員、国際度量衡委員会副委員長、計量研究所長、国際計測連合(IMEKO)会長、日本計量振興協会会長、計測自動制御学会会長、機械振興協会副会長、日本規格協会理事、(株)クボタ副社長など

2015年には、瑞宝(ずいほう)重光章という勲章を受章したそうだ。さらに昨年5月の時点では、日本軽量興協会の顧問を務めている。また、計量などの著書をいくつか出している。

この記事では紹介しないが、飯塚幸三の自宅や息子とみられる人物も特定されたようだ。

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上級国民とかではなく、そもそも逮捕要件を満たしていない可能性も

松畑靖朗弁護士 によると

交通死亡事故の加害者が逮捕されないことは良くあることだと言えます。
犯罪が起きたとき、被疑者を逮捕するには、①逮捕の理由と②逮捕の必要性が要件となります。

①逮捕の理由は、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」ということです(刑事訴訟法第199条第1項)。

②逮捕の必要性は、「明らかに逮捕の必要性がないと認めるときは、この限りではない」という形で規定されており(刑事訴訟法第199条第3項但書)、刑事訴訟規則第143条の3では、「逮捕状の請求を受けた裁判官は、逮捕の理由があると認める場合においても、被害者の年齢及び境遇並びに犯罪の軽重及び態様その他諸般の事情に照らし、被疑者が逃亡する虞がなく、かつ罪証を隠滅する虞がない等明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、逮捕状の請求を却下しなければならない」と規定しています。

つまり、逮捕の必要性とは、①逃亡の恐れと、②罪証隠滅の恐れ、があるかどうかによることになり、これらがあるか否かについては、「被疑者の年齢及び境遇並びに犯罪の軽重及び態様その他諸般の事情に照らし総合判断されることになります。

交通死亡事故の場合でも、前科がなく、犯罪を認めて真摯に反省しており、任意保険に加入しており被害弁償も見込まれ、被疑者の年齢が高く、安定した職場ないし家庭環境にあり、酒酔い運転、無免許運転などの悪質性は伴わない交通死亡事故などの場合、上記①と②が明らかになく、逮捕の要件を充たさないものとして逮捕されない場合も良くあることなのです。

弁護士ドットコムより

茅ケ崎事故の90歳女は在宅起訴となった

今回の池袋事故に近い事例として、昨年5年に神奈川・茅ケ崎市で4人をはねて死傷させた無職の90歳女の事故が挙げられる。

茅ケ崎市の国道1号交差点で5月、4人が乗用車にはねられて死傷した事故で、横浜地検は29日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で、同市若松町、無職の女(90)を在宅起訴した。認否は明らかにしていない。

起訴状によると、女は5月28日午前、同市元町の国道1号で乗用車を運転。赤信号にも関わらず加速しながら交差点に進入し、横断歩道を渡っていた女性=当時(57)=をはねて死亡させ、男女3人に全身打撲などの軽傷を負わせた、としている。

女は同日夜に自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕されたが、横浜地裁が地検の勾留請求を却下したため同30日に釈放された。地検は在宅で捜査を進めていた。

昨年11月29日配信「カナロコ」より

つまり、飯塚幸三も在宅起訴となる可能性が高い。逮捕されないからといって、無罪になったわけではない。

また、マスコミが飯塚幸三を”さん”付け、そもそも実名を報じていないケースがほとんどだが、これも上級国民の特権ではないかと叩かれている。このような報道になっているのは、飯塚が逮捕されていないからである。逮捕されれば、実名で「飯塚幸三容疑者」と伝えられる。

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