4月14日公開の映画「名探偵コナン 黒鉄の魚影」は公開3日間で興行収入31億円を突破。昨年に公開され、興行収入97.8億円で歴代トップのハロウィンの花嫁は公開3日間で19億円だったため、今年こそ夢の興収100億円を突破するとともに、ハロウィンの花嫁を抑え歴代トップに君臨することが期待されている。
そんな黒鉄の魚影だが、評価も歴代トップになりそうだ。
黒鉄の魚影、興行収入だけでなく評価も歴代トップになりそう
黒鉄の魚影の評価はYahoo映画だと4.4、映画.comだと4.1となっている。
いずれもコナン映画としては歴代トップだ。ちなみに、Yahoo映画では2002年公開の第6作「ベイカー街の亡霊」と2001年公開の第5作「天国へのカウントダウン」が同率4.3、映画.comだと2016年公開の第20作「純黒の悪夢」が3.9で2位になっている。
ほか2つの4.4はドラマスペシャルのほうなので除外している
Yahoo映画で歴代2位のベイカー街の亡霊と天国へのカウントダウンは、古参ファンが挙げる歴代コナン映画のトップ5に必ずと言ってくる作品として知られる。そんな名作たちを差し置いて、黒鉄の魚影がトップに君臨した。
映画.comでは意外にも純黒の悪夢が歴代2位に。本作も黒の組織が登場する作品で、こちらは終始アクション満載となっており、赤井と安室の活躍も多い。
一方、純黒の悪夢はコナンのミステリーとラブロマンスがほぼ皆無な作品でもあり、各レビューサイトではその点が批判されていた。
これを反省してか、黒鉄の魚影はミステリーとラブロマンスが強化されている。
具体的には、公開前PVから今作の犯人はピンガであることが明かされているが、ピンガはパシフィックブイのエンジニアに変装し、船内で殺人事件を起こす。そんなピンガの正体をコナンが解き明かすミステリーと、コナンと灰原のラブロマンスとなっている。
一方、純黒の悪夢に比べてアクションや、赤井と安室の活躍は少なくなっている。
アクションと赤井安室が観たい組織映画は純黒の悪夢、ミステリーとラブロマンスが観たい組織映画は黒鉄の魚影といった感じだ。ただ、ミステリーとラブロマンスから展開されるコナンとしては、黒鉄の魚影のほうがコナンらしくはある。
組織映画は犯人が組織と分かっているため、ミステリーを入れるとなると、組織の裏で別の事件が起きていたという感じになりがちだ。上手く落とし込めた天国へのカウントダウンは高く評価されたが、漆黒の追跡者は別の事件が仇となり、評価を大きく下げている。
漆黒の追跡者の失敗もあってか、純黒の悪夢は組織一本となり、アクション中心となったが、黒鉄の魚影は犯人を別人に変装した組織メンバーとすることで、違和感なく物語に落とし込むことができた。