Yahoo知恵袋総合4位に、現在Xでトレンド1位の過疎カプ問題に関する質問が浮上している。
話題の質問
投稿者はまず、「今Twitterのトレンドに入っている過疎カプって何ですか?マイナーカプと違うものですか?(それとも言い換えただけ?)違いと過疎カプの説明をお願いしたいです」と尋ねた。
続けて、「某絵師さんのあれって迷惑というよりか寧ろそのカプが好きな方から重宝されるものでは…?」とし、「王道の人気カプからマイナーなものまで見る私にとってめっちゃ嬉しいです。少数の同士とかそのカプに興味を持つ方だって少なからずいるはずですし…」と、一部界隈には需要があると指摘。
「確かにバズ目的なら王道の人気カプの方が伸びはいいのはわかりますが、評価なんて気にせず楽しく自分の好きに描いたらいいんじゃないかとは思ってます。その方がモチベも続きやすいです」とも。
「その絵師さんの言う『望んでない過疎カプを描く=迷惑行為』っていう認識はよくわかりませんが」とつづった。
現実はそこまで甘くない
過疎カプもマイナーカプも、基本的には需要の低いカップリングを指す。過疎カプのほうがさらに需要が低いとも。
一部界隈には需要があるというのはわかる。しかし、「評価なんて気にせず楽しく自分の好きに描いたらいいんじゃないかとは思ってます。その方がモチベも続きやすいです」は現実が見えていないではないか。
「評価なんて気にせず楽しく自分の好きに描いたらいい」とあるが、ネットに上げている時点で多かれ少なかれ承認欲求はある。これはイラスト界隈に限らず、コンテンツ産業すべてに言えることだ。
「いやいや自己満だから!」という人もいるかもしれない。ではなぜ、ネットにアップしているのだろうか。
自己満なら、わざわざネットにアップせず、自分のPCやスマホに保存して眺めるだけでいいのではないか。ネットにアップしている時点で閲覧を稼ぎたい(&金を稼ぎたい)、返信やいいねなどで評価されたい、といった承認欲求があるはずだ。
評価を気にせず好き勝手描いてネットにアップしたが、誰も見てくれなかった。それで本当にモチベーションが持つのだろうか。
「過疎カプは迷惑行為」ポストで炎上したフォロワー16万人越えの絵師に寄せられたマシュマロの主は、人気ジャンルの過疎カプにはまり、観てくれる人を増やそうと絵をXに上げたが、本気で描いた絵に反応がなく、フォロワーも増えず、魅力のない絵を毎日描いていると知り心が折れたとつづっている。
評価を気にせず好き勝手描いてネットにアップした結果、誰も見てくれず、モチベをなくしてしまったわけだ。
「望んでない過疎カプを描く=迷惑行為」ではないのは確かだが、「評価なんて気にせず楽しく自分の好きに描いたらいいんじゃないかとは思ってます。その方がモチベも続きやすいです」はいずれ、闇堕ちすることになるだろう。
コンテンツ産業の戦略
筆者は絵は描いていないが、コンテンツ産業としての戦略としてはまず、メジャーネタで閲覧数やフォロワーを稼ぐ。マイナーネタを投稿するのは、自分に数字がついてからでも遅くはないのではないか。
今回の例だと、おそらくマロ主は底辺絵師なのだと思われる。自分にもネタにも需要がないのに、伸びるはずもない。
一方、炎上したフォロワー16万人の絵師なら過疎カプを描いたとしても、少なからず閲覧や評価はされるだろう。なぜなら、フォロワー16万人という大きな数字を持っているからだ。
他ジャンルでは、YouTubeなどのゲーム実況者のほとんどは最初にメジャータイトルや話題の新作ゲームをやりまくるのが鉄板だ。なぜなら、無名な一般人がマイナーゲームの実況を上げたところで、ゲームにも投稿者にも需要がないため伸びるわけがない(動画の再生数や配信の同接は1桁が当たり前。いっても2桁)。
だからこそ、始めたての頃はメジャータイトルや話題の新作ゲームといった需要の高いゲームをアップし、それ目当ての視聴者を獲得するしかない。
チャンネル登録者数が10万人を超えてくれば、マイナーゲームをやったとしても投稿者目当てで見に来るファンがそれなりにいると思うので、再生数が取れるというわけだ。
一方、有名実況者のサブ垢だったり、企業からの新人VTuber(にじさんじやホロライブなど)だったり、芸能人など有名人だったり、有名YouTuberとのコラボや紹介などでブーストがかけられれば、開幕から何やってもバズることが可能だ。
厳しいかもしれないが、これが現実だ。底辺がマイナーネタを投稿して誰も見てくれず闇堕ちするくらいなら、まずはメジャーネタで数字を獲得し、それから自分の好きなネタで勝負してもいいのではないか。
▼質問のネタになった騒動について