ポケモンSVのDLC「ゼロの秘宝」は、2023年秋に前編「碧の仮面」、2023年冬以降に後編「藍の円盤」が配信予定だ。
ゼロの秘宝の最新情報は6月に公開され、次の情報は早くて7月中、遅くても8月6日から8月14日にかけて、横浜みなとみらいで開催されるWCS2023のゲーム部門で発表されると思われる。
そんなゼロの秘宝だが、少し前にDLCに登場する内定ポケモンのリークがあった。
ポケモンSVのDLCにドガース&マタドガスのパルデアリージョンが追加!?
今から10日ほど前になるが、ポケモンのリークなどで知られるCentroがDLCにパルデアドガースが登場するというリークについて触れていた。
パルデアドガースはまるでスイカのようなビジュアルをしており、タイプはくさ・みず。同じ複合タイプにはルンパッパがおり、弱点はむし・どく・ひこうの3タイプで、ひこうタイプ以外はマイナーで弱点を突かれにくい。
パルデアドガースが進化すれば、パルデアマタドガスになるが、進化系のマタドガスの種族値は
HP65-攻撃90-防御120-特攻85-特防70-素早さ60(合計490)
と、防御寄りのステータスとなっている。
原種およびガラルリージョンは種族値配分が全く一緒だったが、パルデアリージョンは種族値配分に変化があるかもしれない。
そんなマタドガスだが、特筆すべきはタイプや種族値ではなく、固有特性の「かがくへんかガス」だ。
かがくへんかガスを持ったポケモンが場にいる限り、すべてのポケモンの特性が無効化される。ルビーサファイヤで特性が追加されて以来、特性はポケモンの強さにつながる重要な指標となっており、今のランクマでは
・直接攻撃の技を使うと、相手のまもるやみきりを無視する「ふかしのこぶし」を持ったウーラオス
・自分のHPがMAXの時、受けるダメージが半減される「マルチスケイル」を持ったカイリュー
・場に出た時、相手の攻撃ランクを1段階下げる「いかく」を持った霊獣ランドロス
など、特性があるからこそ強いポケモンはたくさんいる。
特性が封じられることで、多くのポケモンはそのアイデンティティを失うわけだが、ほとんど影響ないポケモンたちがいる。それがパラドックスポケモンだ。
かがくへんかガスにより、再びパラドックス環境へ
パラドックスポケモンは、スカーレット限定の古代ポケモンが「こだいかっせい」、バイオレット限定の未来ポケモンが「クォークチャージ」に統一されている。
こだいかっせいはブーストエナジーを持たせるか、天候がにほんばれの時、自分の一番高い能力が上がる。クォークチャージはブーストエナジーを持たせるか、フィールドがエレキフィールドの時、自分の一番高い能力が上がる。
そんな特性だが、ランクマでは特性が発動しないことも珍しくない。シーズン3で解禁されて以来、今シーズン8に至るまでダブルバトルで使用率1位をキープ。シングルでもカイリューを抜き、使用率1位に君臨したハバタクカミだが、バトルデータで持ち物を見てみると、
1位.ブーストエナジー:40.1%
2位.こだわりメガネ:28.4%
3位.きあいのタスキ:12.9%
4位.せいれいプレート:10.3%
となっていた。
こだいかっせいのトリガーとなるブーストエナジーが一番多かったものの、あと60%ほどは別のアイテムが使われている。
場に出た時、天候をにほんばれにするコータスは使用率18位と環境入りしているが、ハバタクカミと同じチームにはコータスは入っておらず、特性が発動することなくバトルを進めていく展開も多い。
特性がほぼ発動しないハバタクカミだが、強特性を持つポケモンたちを押しのけて使用率1位を取っている。
続いて、テラレイドバトルでもおなじみで、シーズン3で解禁されて以来、トップテン入りを逃したことがない現使用率7位のテツノカイナ。バトルデータで持ち物を見てみると
とつげきチョッキ:71.2%
と、10%を超えているのはこのアイテムだけだった。
場に出た時、フィールドをエレキフィールドにするバチンウニは環境におらず、ハバタクカミ以上に特性が発動することはないと言っていい。
特性が実質ないテツノカイナだが、使用率7位というトップ層に君臨している。
ダブルバトルにおける最強パラドックスはハバタクカミ、ナンバー2がテツノカイナ、ナンバー3にテツノツツミ(使用率20位)という立ち位置だ。
そんなパラドックスポケモンだが、かがくへんかガスを持ったマタドガスを味方にすることで、特性は封じられるものの、実質ないようなものなので、ほとんど影響ない。むしろ、相手の強特性が封じられ、パラドックスポケモンの独壇場となるわけだ。
DLCでは、スカーレットでライコウとエンテイのパラドックス、バイオレットでコバルオンとテラキオンのパラドックスが登場するとリークされている。
SVには、スカーレットでスイクンのパラドックスであるウネルミナモ、バイオレットでビリジオンのパラドックスであるテツノイハサが登場しており、これらのパラドックスが登場する可能性は高いだろう。
ほかにも、カロス御三家のパラドックスが登場するともされている。
ちなみに、マタドガスは剣盾ダブルにおいて、レジギガスの相方としてよく使われていた。レジギガスの特性「スロースタート」は場に出てから5ターンの間、攻撃と素早さが半分になるというデメリットを持ち、これによって準伝でありながら合計種族値670あるレジギガスの実力も半分となっていた。
かがくへんかガスの効果はスロースタートを無効化でき、1ターン目から合計種族値670の実力を果敢なく発揮できた。レジギガスはダイマックスを切り、攻撃種族値160からギガインパクトが元になった威力150のダイアタックを連打する立ち回りが強かった。
しかし、マタドガスとレジギガスの初手出しがほぼ固定化される関係上、選出が読まれやすく、マタドガスは倒れるわけにはいかないため、初手のまもるなど行動も読まれやすく、2体とも使用率トップ30入りしなかった。
対してパラドックスポケモンは、ハバタクカミやテツノカイナ以外にも候補がおり、レジギガスのように特性を無効化しないとまともに戦えないスペックでもないため、自由度の高い立ち回りができるはずだ。
パルデアリージョンの登場により、今度こそマタドガスが環境入りするのではないか。
特性=強さの時代も終わるかもしれない。