ポケモンSVに登場したイッカネズミが、ダブルバトルで使用率上位になっている。このポケモンは当初、シングルで流行っていたが、現在は大きく数を減らしている。
見た目も種族値も弱そうだが…
タイプ:ノーマル
種族値:HP74-攻撃75-防御70-特攻65-特防75-素早さ111(合計470)
特性:
フレンドガード:自分以外の味方が受けるダメージが3/4に軽減される
ほおぶくろ:自分の持っている「きのみ」を食べる時、本来の効果に加えて、さらにHPも最大HPの1/3回復する
テクニシャン:威力が60以下の技の威力が1.5倍になる
素早さは111と高い反面、それ以外の能力は平均以下で、いわゆる低種族値ポケモンとなっている。
見た目も数値も弱そうだが、特性は「フレンドガード」と「テクニシャン」といった強力な2つを持つ。フレンドガードはこれまで主にしんかのきせきを持たせたピッピが使われていたが、ピッピはサポートに特化しており、進化前ともあって火力は全然なかった。
きせきピッピに比べると打たれ弱いが、威力20も最大10回連続攻撃するチート技「ネズミざん」を覚え、火力を出すことができる。フレンドガードではなくテクニシャンに変え、さらにテラスタイプをノーマルにすることで、アタッカーに特化することも可能だ。
サポート技は
このゆびとまれ:そのターンの相手の技をすべて自分が受ける(優先度+2)
てだすけ:使用したターンの間、味方の技の威力を1.5倍にする(優先度+5)
アンコール:3ターンの間、相手は最後に使用した技しか使えなくなる
うそなき:相手の特防ランクを2段階下げる
おさきにどうぞ:相手は素早さに関係なく、この技を受けた直後に行動できるようになる
といった優秀なものがそろっており、
ふくろだたき:あく/物理/自分を含む瀕死や状態異常でない手持ちのポケモンの数だけ攻撃する
を覚え、高い素早さもあって“叩き役”としても使われる。
現環境では、使用率が高いウインディをいかくからせいぎのこころ(タイプの技を受けると、『こうげき』ランクが1段階上がる)に変え、この2匹を先発に出し、イッカネズミが味方のウインディにふくろだたきすることで、攻撃を一気に4段階上げるコンボが使われている。
ほかにも、ウインディをコノヨザルに変え、ふくろだたきすることでコノヨザルのふんどのこぶしの火力を底上げするコンボも。ふんどのこぶしは攻撃を受けるごとに威力が50ずつ上がり、4回ふくろだたきを受けることで計200上がり、なんと威力250まで跳ね上がる。
せいぎのこころによる攻撃アップは能力ランクの上昇なため、ヤミカラスなどのくろいきりでリセットできるが、ふんどのこぶしは技の威力が上がるため、くろいきりでリセットできない。
しかも、コノヨザルはHP110-防御80-特防90と耐久種族値が高く、今の環境ではHD振りが多いとみられ、その火力を発揮する前に倒すのも難しい。
相手の構築にこれら3体がいる場合、このコンボを警戒した方がいいだろう。叩きコンボはふくろだたきの効果から基本的に先発でやらないと十分な効果を発揮できず、先発はこのコンボを対策した2体を選出することを推奨する。
フェイントで「まもる」や「みきり」といったガードを崩すこともでき、低種族値とは裏腹に、非常に強力なポケモンとなっている。