【解説・感想】ひぐらしのなく頃に卒15話(最終回)がひどい!伏線は残ったままで矛盾も 「you」卒業バージョンは神

【解説・感想】ひぐらしのなく頃に卒15話(最終回)がひどい!伏線は残ったままで矛盾も 「you」卒業バージョンは神

ひぐらしのなく頃に卒15話が、9月30日に放送された。今回で最終回となったひぐらしのなく頃に卒だが、一言で感想を言うなら「ひどい」だろう。

詳細は後に語るとして、この記事ではひぐらしのなく頃に卒15話を解説する。

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エウアはフェザリーヌとも羽入とも異なる存在だった!?

前回、ドラゴンボールばりの超次元バトルを繰り広げた梨花と沙都子。一つになった鬼狩柳桜を奪った梨花が沙都子を殺すかと思われたが、梨花は鬼狩柳桜を捨てて沙都子と殴り合いの喧嘩に。捨てた鬼狩柳桜は川に落ち、そこから別世界にいる羽入に届けられた。

受け取った羽入は見事、エウアの左の角に傷をつけることに成功。結果、エウアは子供の姿となり、奇跡を見せたら言う事を聞くという約束でこの世界から永遠に立ち去ることを命じられ、エウアは満足げに立ち去った。

エウアとの共通点が指摘されている「うみねこのなく頃に」のフェザリーヌは、羽入の傷ついた左の角が回復した姿だと、過去に原作者の竜騎士07先生が明かしている。エウアがひぐらし世界のフェザリーヌだとしたら、角が傷つけられれば再び羽入の姿に戻ると思われたが、子供の姿になっただけだった。

原作「ひぐらしのなく頃に絆」言祝し編では、左の角が傷つけられていない羽入が描かれており、今より大人の姿となっている。羽入が今の姿となったのは、年を取るたびに肉体や精神が幼児退行するという体質によるもので、角が傷つけられたからではない。

若かりし頃の羽入(ひぐらしのなく頃に絆・言祝し編より)

エウアは、羽入を「出来損ない」「我の分身」などと見下し、自身はオリジナルだと言い、逆らう羽入に「立場をわきまえよ」と威圧するなど、その上下関係が強調されている。

しかし、角を傷つけられると子供の姿となるエウアと、角傷つけられても幼児化せず、年を取るたびに幼児退行する羽入は本当に同じ存在なのだろうか。

結局、エウアの正体は語られず、二度も出てきた「フィーア」の正体も分からずじまいだ。

沙都子は受験勉強を300年も繰り返した!?

エウアを倒した後も、殴り合う沙都子と梨花。大雨だった外はいつの間に晴れて夕焼けが広がっており、別のカケラに見えなくもない。

「あしたのジョー」みたいな作画で、お互いに顔面ストレートが入った直後、高校生の姿で河原に寝転ぶ沙都子と梨花が。最後の一撃で、2人とも死んだのだと思われる。

梨花は、沙都子を孤独にさせてしまったことを謝罪。これからは沙都子のことだけを見るとし、勉強もずっと教えると約束した。これに対し、沙都子は「その言葉を聞くために久しい年月を得たかいがあった」との返答。しかし、梨花が付きっ切りでも勉強は二度とごめんという。

梨花は、受験勉強をどれくらいさせられたのかと尋ねると、沙都子は梨花が思い浮かべる中で一番大きい数字に3をかけたくらいの年数だと明かした。

梨花は過去に100年繰り返しており、その3倍だとしたら、沙都子は受験勉強を300年もやっていたことになる。もちろん、これは受験勉強だけの年数で、繰り返した年数は羽入の1000年に匹敵するだろう。

沙都子は、勉強を続けることで梨花といつまでも同じクラスにいられるかもしれないと思って、自分なりに長い間努力したが、300年勉強してもダメだったというのは中々衝撃的である。勉強は努力次第で、リアルだと東大やハーバード大にも行けそうだが、一種の才能も必要なのだろうか。

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仲間たちに諭され、別々の道に進む沙都子と梨花

一緒にいたいという想いが強い沙都子と梨花に対し、仲間たちは親友の定義を説いた。

その後、舞台は聖ルチーア学園に“一人旅立つ”梨花の姿に。2人が別々の道を歩むことになったカケラのようだ。

仲間たちが離れると、繰り返す者同士の秘密で濃密な会話に。惨劇が去っても、2人の繰り返す者としての力は失われておらず、お互いがアレルギーにならないためにも別離は必要との結論に至ったという。

梨花の姿が見えなくなったらすぐに探し始めるという沙都子に対し、とにかく逃げるという梨花。二人の物語は一旦は完結したが、再び相まみえるフラグを残した。

ルチーアは都内にあることが判明!

梨花が“一人で行く”聖ルチーア学園はどこにあるのか気になる人も多かったが、梨花は東京行の電車に乗ったことから、都内にあることが最終回でなんと判明した。

校内の大きさからして、都市部にあると思われたが、まさか都内だったとは。岐阜の田舎娘がとんだ背伸びである。

また、穀倉空港のモデルは名古屋空港ではないかとされている。圭一たちは穀倉大学に通っており、梨花ほどではないが、圭一たちも岐阜県外に飛び出している。

「you」卒業バージョンが流れる

クライマックスでは、ひぐらしシリーズ屈指の名曲「you」卒業バージョンが流れた。「you」は原作の主題歌になっている曲で、アニメで流れるのはOVA「ひぐらしのなく頃に拡」以来の実に8年ぶり。本編で流れたのは初となる。

映像では、登場人物のその後が描かれ、

・リナは改心したまま

・逮捕された小此木は釈放されたのか、スーツにグラサンを決めてどこかに旅立つ模様

・赤坂は柔道着に身を包み、鍛錬に惜しむ

・自白した鷹野が再び雛見沢に

そして、旧作でも目を覚まさなかった悟史がついに目を覚ました。しかし、沙都子との再会は叶わなかった。

梨花は都内のルチーア、圭一、レナ、魅音はおそらく愛知の穀倉大学に進んだのに対し、一人雛見沢に残る沙都子。そばには改心した鉄平がいて孤独になることはないだろう。

そんな2人の元に、詩音が駆け付ける。いつぞやのカケラでは鉄平を殺そうとした詩音だが、このカケラでは「鉄平のおじさま」と呼ぶ仲に。詩音の進路が気になるところだが、業で魅音が「興宮に戻って…エンジェルモードで、食事でもしよっか。詩音も呼んでさ」と言っており、そのまま興宮に残ったと思われる。

憎しみあっていた3人が、こうして仲睦まじくする日が来るとは…

そろそろ梨花を追いかけようとする沙都子だが、通常沙都子に身体を返すことに。通常沙都子は消滅したと思われたが、魔女沙都子の中で眠っていたようだ。

そして、羽入は再び現実世界に。エウアを倒す際にカケラを吸収していたが、それで実態を得られたのだろうか。

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令和ひぐらしを終えて

この度、完結した令和版「ひぐらしのなく頃に」だが、一言で言えば「ひどい」である。

業までは今までにない展開で楽しめたが、卒は「明し編」の描写不足やダイジェストが長く、待望の猫騙し編の続きもミステリーもクソもないドラゴンボール展開(「ひぐらしのなく頃に超」との揶揄も)で萎えたのは言うまでもない。

結局のところ、最初から沙都子と梨花がぶつかって別々の道に進んでいれば、何百年もしかしたら何千年も繰り返す必要はなかったのではないか。一視聴者としても、長い茶番を見せられた気分だ。

また、

1.反転世界の謎

2.圭一がタフすぎる理由

3.エウアと「フィーア」の正体

4.OPの暗黒四天王の意味

といった伏線は回収されていない。

反転世界については、竜騎士07先生が期待してほしいと語っていたが、あろうことか作中では全く触れられず。もう忘れているのかもしれない。

最終回に暗黒四天王と同じ服装の4人が登場したが、これがどういうことなのかは分からない。

繰り返す者としての力が残っている限り、再び惨劇に見舞われる問題も解決していない。繰り返す者としての力は続編を作る上で必要不可欠な要素なため、なくすことはできないのだろうが、結局問題は先延ばしになっただけである。

繰り返す者を呪った梨花の涙は何だったのか…(猫騙し編より)

他にも言いたいことは尽きないが、「you」卒業バージョンが流れて若干どうでもよくなった人は筆者だけではないはず。「you」でごまかしたという声もみられたが…。

そんな、ひぐらしのなく頃に卒15話(最終回)だが、ツイッターでは「#ひぐらし卒」が6.9万ツイートを獲得。過去最高だった1話の5.7万ツイートを上回った。

なんだかんだ言って話題に尽きなかった、ひぐらしのなく頃に卒だが、伏線回収はちゃんとやってほしかった。これについては、10月より連載スタートする漫画「ひぐらしのなく頃に巡」で描かれるかもしれない。

竜騎士07先生のメッセージ

▼ひぐらしのなく頃に卒HPでは、竜騎士07先生の最新インタビューのほかキャストコメントも掲載されている

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