2004年3月20日に亡くなったタレントのいかりや長介(享年72歳)が生前、志村けんへ送ったという感動的な手紙がツイッターで拡散されている。しかし、この手紙は人気医療ドラマ「白い巨塔」のパロディである。
いかりや長介が志村けんへ送った感動的な手紙に涙
いかりや長介さんが生前最後に送った志村けんさんへの手紙を思い出して泣いてる…#志村けん #ご冥福をお祈りします pic.twitter.com/vVYX9xjInM
— それは樺ですね。 (@hjhjhj58) March 30, 2020
しかし、これは白い巨塔の主人公が最後に残した手紙が元ネタとの指摘
感動してる人達には申し訳ないけどこれデマですよ。これは白い巨塔の主人公が最後に残した手紙が元ネタ。こんな時デマをばら撒くのはどうかと思う。
— めそ (@meso08280723) March 30, 2020
「白い巨塔」最終回EDで流れた主人公・財前五郎の遺書
里見へ
この手紙をもって、僕の医師としての最後の仕事とする
まず、僕の病態を解明するために大河内教授に病理解剖をお願いしたい
以下に、がん治療についての愚見を述べる
がんの根治を考える際、第一選択はあくまで手術であるという考えは今も変わらない
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、
発見した時点で転移や播種(はしゅ)をきたした進行症例がしばしば見受けられるその場合には、抗がん剤を含む全身治療が必要となるが、
残念ながらいまだ満足のいく成果には至っていないこれからのがん治療の飛躍は、手術以外の治療法の発展にかかっている
僕は、君がその一翼を担える数少ない医師であると信じている
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある
君には、がん治療の発展に挑んでもらいたい
遠くない未来に、がんによる死がこの世からなくなることを信じている
ひいては、僕の尻を病理解剖の後、君の研究材料の一石として役立ててほしい
屍は活ける師なり
なお、自らがん治療の第一線にある者が早期発見できず、手術不能のがんで死すことを心より恥じる
財前五郎
国立浪速大学医学部附属病院第一外科教授の財前五郎。食堂外科を専門とし、天才的なオペの名手として活躍したが、物語の終盤でステージ4の肺がんと診断される。
死への不安と向き合う中、親友でありライバルでもあるもう1人の主人公・里見脩二をはじめとした周囲の温かさに触れた財前は、もうろうとした意識の中でがんセンターを里見と共に盛りたてる夢を見ながら里見に看取られこの世を去った。遺書は里見に宛てられ、EDロールで読まれた。
この遺書だが、原作では大河内教授に宛てたものだったが、1978年放送(主演:田宮二郎)及び2003年放送(主演:唐沢寿明)は里見に宛てられた。