ダイパリメイクにはランクマはないが、ポケモンセンター内のコロシアムなどで対戦が楽しめる。先日、アジア最大の公式大会がダイパリメイクで開催されることも発表され、こちらはダブルになる可能性がある。
ダイパリメイクでダブルをはじまる人もいるだろう。そこで今回はダブルの魅力と、最低限覚えておくことを紹介したい。
ダブルバトルの魅力
①1試合が短くオンライン対戦向き
シングルは受けループなどで泥沼化しやすく、TODも珍しくないが、ダブルは基本的に殴り合いになるため、1試合の時間が短い。そのため回転率が高く、数十戦、数百戦が前提となるオンライン対戦に適している。
②出し負けはほとんどない
フィールドに1匹しか出せないシングルと異なり、ダブルは2匹出せるため初手の出し負けはほとんどない。そのため、シングルみたいにじゃんけんゲーにならない。
③シングルほど運ゲーじゃない
シングルはちょっとでも運が悪いと逆転が難しいが、ダブルは運が悪くても挽回できる可能性があり、シングルほど運ゲーにならない。
④対戦環境の調整はダブル中心なため、環境変化が実感しやすい
従来より、対戦環境の調整はダブル中心に行われている。
剣盾でも
■ダイマックス
・ダブルでよく使われる「ねこだまし」などでひるまない
・ダイマックス技はダブルでよく使われる「まもる」「みきり」貫通し、その多くは“味方全体”と“相手全体”に及ぶ追加効果
・3ターンで解除されるため、ほかのターン技同様、「まもる」「みきり」でダメージを減らしつつターンを稼げる
・よく使われるキョダイマックス技は4ターンの間、特定タイプを除いて相手全体に定数ダメージを与えるもの■ウーラオス
・特性「ふかしのこぶし」は「まもる」「みきり」無視
・専用技は確定急所で「いかく」などで攻撃を下げられても無意味■レジエレキ:圧倒的素早さによる「エレキネット」で上から素早さ操作(おいかぜされても最速ならS139以上じゃないと抜けない)
■バドレックス:専用技は相手全体にダメージを与え、等2匹同時にKOすれば、特性「じんばいったい」で火力を一気に2段階上げられる
■仕様変更
・「おいかぜ」「ダイジェット」などで素早さが変化した場合、そのターンから反映されるようになった
・「きもったま」「せいしんりょく」「どんかん」など、ダブルでよく使われる「いかく」を無効とする特性が増加
など、ダブルを意識した調整がほとんどだ。
⑤本当の意味で世界と戦える
シングルは9割以上が日本人となっている。一方、ダブルは外国人が多いため、いろんな国の人と戦える。
初心者に伝えたい「これだけ覚えておけば勝てる基礎」
構築について
①組み合わせを最低2組は作る
現在開催中のシーズン24で2桁とったカイオーガ入りの構築を例にする。
この構築では
■カイオーガ&トルネロス
・カイオーガで雨を降らし、トルネロスで必中「ぼうふう」
・トルネロスで「おいかぜ」し、上からカイオーガで「しおふき」■トルネロス&エースバーン:トルネロスで「おいかぜ」、エースバーンで「ダイジェット」して素早さをガン上げ
■カイオーガ&レジエレキ
・カイオーガで雨を降らし、レジエレキで必中「かみなり」
・レジエレキの「エレキネット」でタスキを潰しながら相手全体の素早さを下げ、上からカイオーガで「しおふき」
といったコンボがある。
こういった並びを最低2組は作り、相手の構築にベストな並びを“初手”に選出する。残りの2匹は単体で活躍できるポケモンを選べばOKだ。
②素早さ操作できる技を入れる
後述する「縛り」に大きくかかわってくる素早さはダブルで非常に重要だ。そのため、「おいかぜ」や「トリル」といった素早さを操作できる技は必ず入れよう。
③全体技を入れる
構築に最低1匹は、相手全体にダメージを与えられる技を入れよう。これは「いかりのこな」や「このゆびとまれ」といった誘導技のほか、味方と位置を入れ替える「サイドチェンジ」への対策にもなる。
全体技で対策できる「サイドチェンジ」だが、これを理由にダブルを避ける人も多いと聞く。サイドチェンジは単体攻撃の場合、1回目はほぼ決まるが、2回目以降は相手に読まれる可能性があり、双方にリスクが発生する。そのため、連打するのは難しい技となっている。
④「まもる」や「みきり」を入れる
ダブルでは「まもる」や「みきり」を複数匹に入れよう。後述する「縛り」解除やターン稼ぎにも使える有用な技だ。
よくダブルは「まもる」や「みきり」があるから「運ゲー」「テンポが悪い」といわれるが、これは全くの検討違いだ。守ってもダイマックス技は貫通するため、それだけ好き勝手されるし、積み技やトリルの隙も与えてしまう。
「まもる」や「みきり」を読まれて味方を集中攻撃される可能性もあり、そもそもウーラオスはガードを破ってくるため、受け身ではまず勝てない。
ターン稼ぎに使う場合も、ラス1トリルの時に相手がダブルトリルでトリルターンをリセットしてくることもあり、安易に撃つのは危険である。
⑤特殊アタッカー中心の構成
ダブルは「いかく」があるため、物理アタッカー中心だと「いかく」を回されるだけで半壊してしまう。「いかく」を誘って「かちき」や「まけんき」を発動させるといった構築もあるのかもしれないが、基本的には特殊アタッカーを中心に組んだほうがいい。特殊4:物理2が理想だ。
⑥耐久力の高いポケモンを多くする
ダブルは素早さが重要なため、素早さが高いポケモンは重宝する。しかし、素早さの高いポケモンの多くは耐久力が低いため「おいかぜ」や「トリル」といったターン技を耐え凌ぐというのが難しい。
そのため、構築の多くは耐久力が平均以上のポケモンを入れたり、低い場合は持ち物で強化する必要がある。
⑦弱点タイプの一貫を消す
ダブルはコンボ重視な上あまり交代しないため、シングルほど相性補完を気にする必要はないが、氷弱点3匹に対し、それを半減できるポケモンが1匹もいないとかはさすがに避けるべきだ。
縛りとは
縛りとは、自分または相手が上から一撃で倒せる状況のことを言う。
例えば、自分はカイオーガで、相手にレジエレキがいる場合、カイオーガはレジエレキに先制されて電気技でイチコロなため、縛られている状況となる。
レジエレキによる縛りを解除するには
・「まもる」や「みきり」で攻撃を防ぎ、味方がレジエレキを倒す
・カイオーガを交代する
・耐えられるなら、カイオーガでダイマックスする
・味方の「おいかぜ」などで上から殴れるようにする
・味方の「ねこだまし」でレジエレキをひるませる
といったことが必要となる。
用は、上から一撃で倒される状況を回避すればいいのだ。
ターン稼ぎに使える「まもる」や「みきり」は縛り解除にも重宝されている。
ダブルは一度に2匹選択し、しかも選択時間はシングルと同じなため頭を使い、敷居が高いといわれている。しかし、実際は慣れればダブルのほうが楽である。
シングルは慣れてからも運ゲーじゃんけんがつきまとうため、ダブルに慣れるとシングルはやらなくなる人が多い。筆者は元々、シングルをメインにやっていたが、今はダブルしかほぼやっていない。
上記で紹介した構築の基礎や縛りの概念を理解し、あとは数を重ねていけば自ずと勝てるようになるだろう。