30年前、当時高校3年生だった吉田順子さん(当時17歳)が殺害され、遺体をコンクリートに詰め、東京湾に遺棄された通称”女子高生コンクリート詰め殺人事件”。犯人グループの1人である元少年Cこと湊伸治(みなとしんじ)の現在が明らかになった。
埼玉県川口市の路上で、トラブルになった男性をナイフで刺すなどしたとして、殺人未遂容疑で逮捕されていたのだ。
湊伸治容疑者を殺人未遂容疑で逮捕
埼玉県川口市で19日、路上でトラブルになった男性をナイフで刺すなどしたとして、無職の男が逮捕されました。男性は軽傷で、男は殺意については否認しています。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、川口市東内野に住む無職の湊伸治容疑者(45)です。湊容疑者は19日夕方、自宅近くの路上で、車の停め方について口論になった32歳の男性の右肩を棒で殴った上、首の後ろを折りたたみ式ナイフで刺し殺害しようとした疑いがもたれています。男性は軽傷です。
湊容疑者は取り調べに対し、「殴ったり、刺したりしたことは間違いないが、殺すつもりはなかった」と殺意は否認しているということです。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180820-00000012-jnn-soci
▼現場の地図
湊伸治容疑者の経歴
湊伸治(みなとしんじ)は、女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人・元少年Cの正体。1972年12月16日生まれ。
両親、兄の4人家族。コンクリート事件の13年前、一家は足立区内に引っ越してきた。
父親(当時48歳)は、診療所で事務長をやっていて、母親(当時47歳)は、看護婦主任を務めていた(事件後に辞職)。さらに両親は共産党幹部でもあったため、警察はマスコミを恐れてなかなか家に踏み込めなかった。しかし事件後、共産党は両親を除名し、「共産党とは一切関係がありません」と発表した。
父親は、酒癖が悪く放任主義で湊伸治容疑者に度重なる虐待をしていた。兄は、コンクリート事件の犯人・元少年Bの小倉譲と中学の同級生。事件の一部始終を目撃していたが、事件発覚まで沈黙を貫いていた。
湊伸治容疑者は、「足立の学習院」と言われたエリート中学校を卒業。その後、都内唯一の化学専門工業学校に進学した。当時通っていた中学校では教師の体罰が横行しており、生徒は毎日のように殴られていた。湊伸治容疑者もバスケ部顧問の女性教諭に殴られ退部した。
コンクリート事件では、吉田順子さんが監禁されていた部屋を提供。1991年7月、東京高裁で「懲役5年以上9年以下の不定期刑」の判決が言い渡された。
出所後、湊伸治容疑者はムエタイ選手としてデビュー。同区綾瀬のタイ料理屋で試合していたが、入場するたびに観客から「コンクリ」などブーイングを浴びせられていた。選手としてはそこそこの実力だったそうだが、後に引退した。
引退後、湊伸治容疑者は千葉県市川市から京都市伏見区へ移住。その後、外国人女性と結婚し、大阪府に引っ越していた。最近では会津に引っ越したとされていたが、現在は湊伸治容疑者も家族も消息不明になっていた。