4月18日に公開された映画「名探偵コナン 隻眼の残像」について、Yahooニュースで話題を探していたら、特にコメントが多い記事を2つ発見した。
いずれも、19日に行われた隻眼の残像の公開記念舞台あいさつで、公開初日で興行収入10.5億円、観客動員数69万人を突破したというニュースだが、注目すべきはそこじゃない。
会場にはコナンファンが集まったわけだが、すでに8回以上観たファンがいたと伝えている。
コナンの原作漫画を連載しているサンデーのライバルであるONE PIECEをはじめとするジャンプ作品の映画は入場者特典をやりまくっており、コンプ特典や週替わりなどもはや特典がメインとなっているわけだが、コナン映画は一部をのぞいて入場者特典は一切ない。
にもかかわらず、2023年公開の「黒鉄の魚影」でついに興行収入100億円の壁を突破。昨年公開の「100万ドルの五稜星」で興行収入158億円を突破し、歴代トップに躍り出た。
隻眼の残像は公開3日目で興行収入34億円を突破。29日からのGWでさらに伸びると思われ、前作越えの可能性もある。
ただ、入場者特典なしですでに8回も観たというファンは何が目的なのか。その正体に迫りたい。
コナン映画を異常なほど観るのはキャラ推し勢
結論から言えば、コナン映画を異常なほど観る人たちは、いわゆる“キャラ推し”勢だ。映画の内容より、登場キャラ目的で何度も映画に足を運んでいるのだ。ちなみに、過去作では50回以上観たファンがいるらしい。
キャラ推し勢は、VTuberにスパチャするいわゆるV豚(バチャ豚)に近いと思われる。ただ、コナン映画のキャラ推し勢のほとんどは女性なのに対し、V豚のほとんどは男性と言われており、層はちょっと異なると思われる。
どちらかと言えば、元ジャニーズのアイドルや韓流アイドルに課金する人たちに近いのだろう。
キャラ推し勢の多くは、上映からしばらく経った後に解禁される応援上映にも参加する傾向が強い。そして、応援上映に行く人の7割以上は女性とされている。これはコナン映画の応援上映も同様であり、応援上映の多くは女性客が多い作品がほとんどだ。
今や、コナン映画はこういったキャラ推し勢が支えているとされているが、こういった層はほんの一部で、コナン映画は昔からファミリー層や、ラブコメものでもあるのでカップルでの来場も多く、幅広い層に親しまれている。
まさに老若男女に愛される作品になったと言えるだろう。
ちなみに、女性はキャラ推しやラブコメに期待する傾向が強いが(現に、テレビのバラエティだとコナンのラブコメ特集みたいな番組がほとんど。そして、出演者は女性タレントばかり)、男性は映画のストーリーや推理、アクションの出来を重視する人が多いとされる。