電通は6月5日、ホームページに汐留の本社ビルを爆破するという予告があり、警察に被害届を提出するとともに、本社含む3つのビルを5日より全て入館禁止にすると発表した。
今回の爆破予告を受け、「弊社爆破予告がきました。笑」と自信が電通社員だとセルフ開示する人も。また、それに便乗するツイートをしている人もみられた。
電通、爆破予告される!被害届を提出→入館禁止に
このたび、当社企業ホームページに汐留の電通本社ビルの爆破予告の書き込みがなされました。
従業員ならびに近隣の安全確保を第一優先と捉え、所轄警察署に届け出を行うと同時に周辺の警備を強化し、汐留電通本社ビル・カレッタ汐留・汐留アネックスビルを、本日よりすべて入館禁止といたします。
当ビル周辺で不審物等を見かけた場合は、近づかず警察署への届け出をお願いいたします。安全確認の完了ならびに立入り禁止の解除については、改めてお知らせします。
関係者の皆様におかれましては、ご理解とご協力を賜りたくお願い申し上げます。
電通HPより
毎日新聞によると、書き込みは「本社ビルに高性能の小型爆弾を数百個しかける。爆破時刻は7日午前」という趣旨の内容で、投稿には差出人が入力したとみられる名前や都内の住所、勤務先の会社名の記載があり、「電通はブラック企業。この国には必要ない」という趣旨の批判も書かれていたという。
「弊社爆破予告がきました。笑」電通社員をセルフ開示
なお、一番上のツイートをしたアカウントはすでに投稿を削除。無事、答え合わせとなった。また、このツイートに便乗して「弊社爆破予告されてクソワロタ」などとツイートする人が相次いでいる。
ネットの嫌われ者「電通」
ネットでは「電通」がちょっとでもかかわっただけで、親を殺された子のような執念で叩かれる。
きくちゆうき先生による4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」のPVに電通がかかわっていたことが判明すると「電通案件」と大騒ぎになり、きくち先生が否定した後も100ワニやきくち先生を攻撃する書き込みが相次いだ。最近は、きくち先生がアンチを訴えると脅しをかけたので減ったようだ。
結構お金かかるっぽいけど、これは自分の今後の為、世の中の為、と思って思い切って使っちゃうぞ☝️
— きくちゆうき (@yuukikikuchi) May 26, 2020
そもそもなぜ、電通はこれほどまで嫌われているのか。そのきっかけとなったのは、2015年12月に新人女性社員の高橋まつりさんが過労自殺した問題だ。
一連の問題で電通、当時の上司、各支部の幹部らが労働基準法違反の疑いで書類送検されたが、電通は略式起訴で罰金50万円の支払いを命じられただけで、当時の上司は刑事責任を問われず不起訴となった。
当然、まつりさんの母親は納得しておらず、過労死を起こした企業の厳罰化を求めた。
今回の不起訴は
犯罪だけど
処罰されないという事
#電通 は
全社で同様な違法長時間労働をさせていたので #高橋まつり
の上司だけ処罰すると
他の管理職と不公平になるから
だそうです
全社で犯罪を犯せば
処罰されない国
に私たちは生きている
過労死を起こした企業の罰強化する法律を望みます https://t.co/gJDOoy89ua— 高橋 幸美 (@yuki843003) July 27, 2018
また、不起訴となったのでネットからも許されず、あれから4年以上経った現在も電通を嫌う人は多い。
そんな事情もあり、今回の爆破予告に「電通ざまぁ」などの声が寄せられると思われたが「電通嫌いなのはわかるけど行き過ぎたらダメ」「爆破予告は絶対に良くないけど、被害者側の電通には全く同情しない」「爆破予告はアウトでしょ。ちゃんと犯人捕まえてほしい」といった声であふれている。