ポケモンSV・レギュレーションGから5月5日で5日目を迎えた。まだ5日ということで、どの禁伝を使ったらいいのか悩んでいる人も多いはずだ。
レギュレーションGダブルに関して、ようやく納得できる結果を出せたので、ここらで同レギュレーション初の構築記事を挙げたい。
禁伝環境の選出
構築紹介に移る前に、禁伝環境の選出について解説したい。
レギュレーションFまでは6匹の中から相手の構築に合わせた4匹を選んでいたが、禁伝環境ではまず禁伝を最低1匹は選出することとなる。
禁伝は一般枠よりも合計種族値が100ほど高く、一般枠でありながら合計種族値が600を超えているケッキングやレジギガスのようなデメリット特性もなければ、イルカマンみたいに条件を満たせば特性の効果で種族値が上がるといった制限もない。
そのため、よほどなことがない限り選出する。もしこちらが出さなかったとしても、相手は出してくるはずなので、禁伝を出さないと種族値という名の戦力に大きな差がついてしまう。
禁伝は1匹と2匹のルールがあり、今回の1匹はその禁伝が確定選出となる。2匹の場合は最低どっちかは選出する。
禁伝1匹ダブル最強はテラパゴス
レギュレーションGは禁伝1匹が確定選出となるため、どんなポケモン、どんな構築でも戦える禁伝をチョイスしたい。
5月5日1時59分現在、ダブル使用率トップ30入りした禁伝は
9.白バドレックス
11.黒バドレックス
15.カイオーガ
16.テラパゴス
18.コライドン
19.ミライドン
の6匹となっている。
この6匹から使う禁伝を選ぶわけだが、どんな相手でも戦える禁伝はズバリ、テラパゴスだった。
選出および場に出た直後はノーマルフォルムで合計種族値450とその辺の一般枠にすら劣るが、特性「テラスチェンジ」によってテラスタルフォルムとなる。テラスチェンジはマタドガスの特性「かがくへんかガス」でも無効化されず、テラスタルフォルムのままということはない。
タイプ：ノーマル
種族値：HP95-攻撃95-防御110-特攻105-特防110-素早さ85（合計600）
特性：テラスシェル（自分の残りHPが最大値の時、タイプ相性のある技を受けると、効果がいまひとつになる）
テラスタルフォルムでも合計種族値600と禁伝スペックではなく、600族としても特出した能力がないので、このままではまだ弱い。
藍の円盤のクライマックス、ゼロの大空洞の最奥に眠るテラパゴスを目覚めさせたスグリはブルベリーグチャンピオンになった時にもらったと思われるマスターボールを使ってテラパゴスをゲット。
今度こそ主人公に勝つという強い意志で挑んでくるが、テラスタルフォルムのあまりの弱さに動揺。ストーリー上でも「テラパゴスは弱い」という位置づけだった。
テラスタルするとステラフォルムとなり、これでやっと真の力を発揮できる。
タイプ：ノーマル
種族値：HP160-攻撃105-防御110-特攻130-特防110-素早さ85（合計700）
特性：ゼロフォーミング（テラスタルした時、天気とフィールドをリセットする）
ステラフォルムは合計種族値700であり、FCキュレム、王ザシアン、王ザマゼンタと並ぶ禁伝最高の種族値となる。
通常のテラスタルと異なり、防御時はノーマルタイプのままだが、ノーマルタイプはかくとう弱点のみで、HPが160に上がったことにより、HPに振るだけで、いじっぱりウーラオスのインファイトくらいなら確定で耐える。
ステラパゴスをワンパンするには、こだわりハチマキを持たせたウーラオスのインファイトか、コライドンの特性「ひひいろのこどう」による攻撃1.33倍とアクセルブレイクの弱点ダメージ1.33倍レベルの火力が必要だが、前者はいかくなどで攻撃を1段階下げれば耐えられる。
後者は、ゼロフォーミングでにほんばれをリセットしてひひいろのこどうを解除することで耐えることができる。
ゼロフォーミングのリセット対象となる天気とフィールドを発動する特性は、使用率トップ30の中でも合計7体もいた。
4.ゴリランダー（グラスフィールド）
10.イエッサン♀（サイコフィールド）
15.カイオーガ（あめ）
17.コータス（にほんばれ）
18.コライドン（にほんばれ）
19.ミライドン（エレキフィールド）
21.ペリッパー（あめふらし）
また、使用率2位の化身トルネロスの天候技や使用率22位のエルフーンもにほんばれを持っていることがあり、これらもリセットすることが可能だ。
テラスタルした最初の一回しか発動しないが、任意のタイミングでリセットできるという強みがある。
一方、攻撃時はステラタイプとなり、専用技「テラクラスター」は相手全体攻撃となる。
ステラタイプはどんなタイプにも等倍以上とれ、テラスタルしている相手には2倍弱点となる。どのタイプにも等倍以上とれるというのは、どんな相手でも戦えるという強い根拠となる。
テラスタルはほぼテラパゴスとなるため、あと5匹はテラスタルしなくても強いポケモンと型を選んだ。
構築紹介
ガオガエン
テラスタイプ：ゴースト
持ち物：ぼうじんゴーグル
技：ねこだまし はたきおとす フレアドライブ すてゼリフ
性格補正：しんちょう
個体値：31-31-31-×-31-31
努力値：HP201（244）-攻撃135-防御124（108）-特攻×-特防143（156）-素早さ80
ハバタクカミのフェアリーテラス＝マジカルシャイン高乱数二耐え
特性：いかく
ハバタクカミ
テラスタイプ：フェアリー
持ち物：ブーストエナジー
技：まもる ちょうはつ ムーンフォース こごえるかぜ
性格補正：おくびょう
個体値：31-×-31-31-31-31
努力値：HP146（124）-攻撃×-防御92（132）-特攻155-特防155-素早さ205（252）
特性：こだいかっせい
ウーラオス
テラスタイプ：みず
持ち物：こだわりスカーフ
技：とんぼがえり すいりゅうれんだ インファイト アクアジェット
性格補正：いじっぱり
個体値：31-31-31-×-31-31
努力値：HP175-攻撃200（252）-防御120-特攻×-特防81（4）-素早さ149（252）
特性：ふかしのこぶし
モロバレル
テラスタイプ：みず
持ち物：ゴツゴツメット
技：まもる いかりのこな キノコのほうし かふんだんご
性格補正：おだやか
個体値：31-×-31-31-31-31
努力値：HP221（252）-攻撃×-防御91（4）-特攻105-特防145（252）-素早さ50
いじっぱりウーラオスのあくテラス＝あんこくきょうだ高乱数耐え
ミライドンのこだわりメガネ×ハドロンエンジン＝りゅうせいぐん高乱数耐え
特性：さいせいりょく
タケルライコ
テラスタイプ：フェアリー
持ち物：とつげきチョッキ
技：10まんボルト りゅうのはどう じんらい バークアウト
性格補正：ひかえめ
個体値：31-×-31-31-31-31
努力値：HP231（244）-攻撃×-防御112（4）-特攻191（132）-特防116（124）-素早さ97（12）
黒バドのこだわりメガネorくろのいななきでC1段階アップ＝アストラルビット（ダブルダメージ）を、一発目後のバークアウトで高乱数二耐え
特性：こだいかっせい
テラパゴス
テラスタイプ：ステラ
持ち物：おんみつマント
技：テラクラスター だいちのちから まもる めいそう
性格補正：ひかえめ
個体値：31-×-31-31-31-31
努力値：HP202【267】（252）-攻撃×-防御132（12）-特攻168【195】（220）-特防132（12）-素早さ107（12）
【】はステラフォルムの数値
いじっぱりコライドンのアクセルブレイク高乱数耐え（ゼロフォーミングでひひいろのこどうは無効化）
特性：テラスシェル→ゼロフォーミング
テラパゴスはおんみつマントを持たせためいそう型で採用。テラスタルフォルムのテラスシェルはHPが最大の時、等倍以上の技が半減になるので、これを起点にめいそうを積み、次のターンにテラスタルする立ち回りが可能だ。
あと5匹は上記でも触れたが、ハチマキウーラオスのインファイトを耐えるため、いかくを持っているガオガエンだったり、いかりのこなでかくとう技を受けつつ半減でき、テラパゴスの減ったHPをかふんだんごで回復できるモロバレルなどが相性いいので採用した。
テラパゴスは、テラスタルしないと弱いためテラスタル枠がほぼ固定となる。テラスタルは戦況に応じて自由にきれるのが強みで、特定のポケモンに固定されるのは微妙だと思っていた。
しかも、ステラタイプから変更できないなど多くの制限を抱えているが、どんな相手でも戦えるということで、禁伝1匹だと安定して強かった。禁伝枠に悩んでいる人はテラパゴスを使ってみてはどうだろうか。
ちなみに、5月4日から5日の2日間開催される海外大会DAY1の使用率トップ12には禁伝が1匹もいなかった。配信卓を見る限り、誰も禁伝を使っていないということはなく、それぞれ使う禁伝がバラバラすぎて、このような結果になったのだと思われる。どの禁伝が強いのか研究段階である証拠だろう。
▼テラパゴスのおかげで二桁到達
