ポケモンSVのランクマに関して、これまでダブルについて多く触れてきたが、今回はシングルで必須枠となっているてんねん持ちに取り上げたい。
現環境で使えるてんねん持ちはラウドボーン、ヘイラッシャ、ドオーの3体のみで、いずれも環境入りしている。どれを使えばいいか迷っている人も少なくないはずで、筆者はヘイラッシャを一番おすすめしたい。
てんねんはヘイラッシャ一択!
■ラウドボーン
タイプ:ほのお・ゴースト
種族値:HP104-攻撃75-防御100-特攻110-特防75-素早さ66 (530)■ヘイラッシャ
タイプ:みず
種族値:HP150-攻撃100-防御115-特攻65-特防65-素早さ35 (530)■ドオー
タイプ:どく・じめん
種族値:HP130-攻撃75-防御60-特攻45-特防100-素早さ20 (430)
3体すべて使った強さとしては、ヘイラッシャ>ドオー>ラウドボーンだった。
ヘイラッシャが一番強かった理由としては「弱点が少なく硬い」から。水単タイプは弱点がでんきとくさしかない。うち、でんきタイプはウォッシュロトムやジバコイルくらいしか環境におらず、サブウエポンやテラスタルで採用されることも少ない。
くさタイプはマスカーニャやキノガッサが多いが、マスカーニャのトリックフラワーの急所ダメージも、防御に振れば耐えるという圧倒的耐久力を持つ。
これら弱点の対策として、くさタイプやひこうタイプにテラスタルするケースも。弱点が少ないため、常にテラスタルする必要がなく、状況に応じてテラスタルという選択が取れるのも評価点だ。
「弱点が少なく硬い」以外にも、威力120の水物理技「ウェーブタックル」が中々の火力に。攻撃が100あり、攻撃に振ってなくても耐久ポケモンとしては十分な火力である。また、てんねん持ちで唯一の一撃技「じわれ」や、相手を流すことでじわれの試行回数を稼げる「あくび」も覚える。
ラウドボーンを一番下にしたのは「弱点が多い」から。ほのお・ゴーストは弱点が5つもあり、ゴーストやあくといった環境に多いタイプも弱点となっている。そのため、受けるにはテラスタルして弱点を減らすほかない。
HP104、防御108から物理受けとしての運用が多いと思うが、弱点の多さを考えると、この耐久実数値では全然物足りない。
バンギラスも弱点が多いが、いわタイプなため砂嵐で特防が1.5倍となり、特殊耐久はとんでもなく硬い。ラウドボーンもそれくらい硬くないと厳しいところだろう。
専用技「フレアソング」は威力80の炎特殊技で、攻撃後に特攻を1段階上げる強力なもので、相手の積み技はてんねんで無効化しつつ、自分はフレアソングで積み放題という状況を作れる。
しかしながら、てんねんミラーが発生し、そうなればフレアソングによる特攻アップは無効化される。これも、ラウドボーンが一番微妙だという理由である。
ドオーに関してはてんねんよりちょすいの方が強いのではないか。ちょすいにより水弱点がなくなり、弱点は実質3つとなる。
てんねんは相手の能力ランクを無視してダメージ計算を行うが、これはアップ補正だけでなくマイナス補正をも無効化する。
そのため、サーフゴーのゴールドラッシュやサザンドラのりゅうせいぐんなどは2発目以降も特攻が下がっていない扱いとなり、こだわりメガネを持っていれば特防特化しても2発耐えることはできない。
ちょすいにすれば、メガネ持ちのゴールドラッシュやりゅうせいぐんを2発耐え、受けが成立する。選択肢として十分ありだろう。
ドオーとラウドボーンかヘイラッシャが入っている構築を見かけるが、この場合のドオーはおそらくちょすいだと思う。
ちなみに、使用率は調べたところ、ドオー>ラウドボーン>ヘイラッシャだった。