富士山登山を配信していたTEDZUが滑落して行方不明になった事故で、10月30日放送の「グッディ」は日本山岳ガイド協会の三苫育氏を直撃。問題の動画を見た三苫氏は「(富士山を登る)技術、心構えがない」と苦言。また、装備の不備を指摘した。
TEDZUの富士山滑落動画を見た専門家の見解
滑落につながった理由は?
三苫育氏によると
映像を見る限り、夏山用のトレッキングシューズを履いていると思われる
雪が硬くなってくるとアイゼンを使うが、危険だと思う前に着けるのが鉄則
富士山に登る行為、技術、心構えがない
TEDZUの配信を見ていた人によると
・今回で富士山登山は6回目
登山開始時の映像と放送中の会話で確認できている装備は
1.黒いザック
2.軽登山靴
3.黒いデニム地パンツ
4.青色フリース生地のジップジャケット
5.雨具の上下(おそらく未着用)
6.コットンのインナー
7.薄地の靴下
8.手袋
9.黒い帽子(つば付キャップ)
10.トレッキングポール2本
11.スマートフォン
12.モバイルバッテリー
13.ヘッドランプ
14.GoProのHERO7(帽子に固定したカメラ)
15.水1リットル(開始時点)
⇒アイゼンおよびピッケル等の冬山装備なし
⇒食料なし・本人曰く「だいぶ軽装」
動画を見た限り、TEDZUは度々「指が痛い。感覚がない」などと呟いており、カイロは持参していなかった。スマホはポケットに入れて小型カメラで映し、コメントは棒読みちゃんに読ませていたとみられる。
生配信中に登った登山ルートは?
三苫育氏によると
動画に映っていた鳥居は須走ルートと吉田ルートの下山路のもの
⇒配信者は吉田ルートを登山していた可能性
吉田ルートの場合、山頂までの距離は約1400メートルで、所要時間は約6時間。山梨県側から山頂を目指すルートで、登山客の半数以上が利用するそうだ。
なぜ、冬の富士山に登ったのか
ITジャーナリスト・三上洋氏によると
有名な配信者の富士登山が最近では大きなコンテンツになり、雪山登山をすれば視聴者が集まると考えたのでは
一方、TEDZUは「富士山しか電波ないもの。配信も無くボッチで登山なんてあり得まへんw」ということで、数年前から富士山に登っていることがツイッターより確認できる。視聴者を集めるというよりかは、一人で登山するのは寂しいので配信ができる富士山にこだわっていたと思われる。
また視聴者がいるものの、一人で登山するのは寂しいのか、ツイッターで別の配信者に声をかけることもあった。配信を見ていた人によると、TEDZUはポーランド人と登山していて、そのポーランド人は大使館に行くと言って引き返したという。
富士山は夏山期間以外、登山道を閉鎖 登山計画書の作成・提出も必要
報道によると、TEDZUは登山計画書を提出してなかったという。