滋賀・大津市の交差点で起きた園児死傷事故。8日夜に軽自動車を運転していた下山真子(62)が釈放され、10日朝には乗用車を運転していた新立文子容疑者(52)が送検された。
2人とも実名は報道されたものの、現在まで顔画像は公開されていない。あの飯塚幸三ですら名前や顔、さらには経歴までマスコミに晒されたのに、なぜ大津事故の加害者は顔画像が出ないのだろうか。
刑事事件で顔画像が報道されるタイミングは?
・警察は加害者を逮捕したら、48時間以内に加害者の身柄を検察庁に送らなければならず、通常は警察署から護送車両に乗って検察庁に連行され、車両まで歩いている時に報道カメラマンによって撮影されることが多い
・顔が報道されないために心がけることは、警察署の外へ出て、護送車両に乗り込むまでは絶対に顔を上げない
⇒ずっと下を向いていると、警察から顔を上げるよう言われることがあるが、指示に従う義務はない・過去の卒業アルバム等から加害者の写真を探してくることもあるため、必ずしも顔の報道を阻止することはできない
▼新立文子容疑者は黒いフードのようなものをかぶり、顔はまったく見えなかった
マスコミの顔画像の入手ルート
・マスコミはさまざまなルートから顔写真を入手しているが、少なくないルートが「卒業アルバム」
・加害者の顔写真を警察がマスコミに提供していた時代もあった
・警察から写真提供が影を潜めてからは、加害者の護送日時やルートをあらかじめ記者側に伝え、護送や連行の場面を撮らせるケースが増えてきた
・卒アル写真は加害者や被害者が比較的若い場合しか使えないため、事件当事者が40代以上の場合、マスコミは町内会の集まりや社内旅行などの写真も探す
・最近は事件が起きると、TwitterやFacebookで写真や書き込みを探すのが「記者の初動の基本」
つまり、マスコミは下山真子と新立文子容疑者の顔画像を一切入手できなかったというわけだ。加害者はいずれも40代以上なので卒アル写真は使えず、SNSの画像などもなかったとみられる。
顔画像さえ報道されなければ、同じ名前という逃げ道があるし(ワンチャン改名も)、懲役なり損害賠償を払ってしまえば、第二の人生をスタートできるわけだ。最終的にどのような罰になるのかは分からないが、顔画像が報道されないというだけで罪が軽いように思える。
逮捕されていない飯塚幸三ですら顔画像が晒されているため、本人、あるいは親族が上級国民だったということはなさそうだ。