酒を飲んで乗用車を運転し、追突したバイクの大学生を約1キロ引きずり死亡させたとして昨夜、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)、道路交通法違反(ひき逃げ)の両容疑者で江戸川区の内装工・内藤健一容疑者が逮捕された。
調べに対し、内藤健一容疑者は”とんでもない言い訳”をしているようだ。
内藤健一容疑者「人を引きずっているとは思わなかった」
千葉県警浦安署は3日夜、東京都江戸川区中葛西6、内装工、内藤健一容疑者(49)を自動車運転処罰法違反(危険運転致死)、道路交通法違反(ひき逃げ)の両容疑で逮捕した。
同署によると、内藤容疑者は「人を引きずっているとは思わなかった」と容疑を一部否認している。
逮捕容疑は、2日午後11時45分ごろ、千葉県浦安市富岡4の国道357号で、酒を飲んで軽乗用車を運転し、走行中のさいたま市緑区、大学1年、梓隼輔(あずさしゅんすけ)さん(18)運転のバイクに追突。さらに車の底部に巻き込まれた梓さんを約1キロ引きずった後、救護せずに逃走し、死亡させたとしている。
同署によると、目撃証言やドライブレコーダーの映像などから軽乗用車を特定した。内藤容疑者は「酒の影響でうとうとしていた。ドーンという音で事故に気づき、パニックになって逃げた」と供述している。千葉市内で知人と飲酒した後、帰宅途中だったという。
▼逮捕された内藤健一容疑者
▼内藤健一容疑者が運転していた車
大阪引きずり事件は殺人罪で被告に懲役15年の判決
・大阪市北区で会社員・鈴木源太郎さん(当時30)が車にはねられ約3キロ引きずられて死亡したひき逃げ事件で、殺人や道交法違反(ひき逃げ、無免許)などの罪に問われた元飲食店従業員、吉田圭吾被告(24)に対し、懲役15年(求刑懲役20年)が言い渡された
・判決で遠藤裁判長は最大の争点だった殺意の有無について「被告は衝突から十数秒後には、異音や車両の抵抗などから被害者を引きずっている可能性が高いという認識があった」と指摘し、殺人罪の成立を認定
・ひき逃げの動機は「被告は執行猶予期間中に飲酒の上、無免許運転で事故を起こした。服役を恐れ走行を続けた」とし、「他人の命さえ意に介さない卑劣で身勝手極まりない犯行」と指弾
・被告が逮捕されたのは事故発生から約2週間後で体内のアルコール濃度は確認できず、飲酒運転での立件は見送られた。
内藤健一容疑者の場合、少なくとも危険運転致死とひき逃げの2容疑で、さらに殺人罪が成立する可能性もある
◆危険運転致死傷罪
致傷:15年以下の懲役
致死:1年以上20年以下の有期懲役(期間の定まっている懲役)飲酒運転による事故が認められれば
致傷:12年以下の懲役
致死:15年以下の懲役
◆ひき逃げ
人身事故:5年以下の懲役または50万円以下の罰金
死亡事故:10年以下の懲役または100万円以下の罰金
◆殺人罪
死刑または無期もしくは五年以上の懲役