現在、ツイッターで「言葉狩り」がトレンド入りしている。漫画連載において、セリフにさまざまなNGワードがあるが、それが言葉狩りでしかないと話題になっている。
氷川へきる先生「救いようのない言葉狩りだなぁ」
今の連載でも「狂う」「狂気」はもちろんNG。
サイコパスというワードもNG。
メンヘラもNG。
犯罪者がブツブツと独り言を言うようなムーブもNG。
そういう人への配慮だそうで…>RT— 氷川へきる「花織さんは転生しても喧嘩がしたい」4巻8月23日発売! (@hekky3) July 12, 2023
こう語るのは、月刊Gファンタジーで2000年から2011年まで11年間連載され、アニメが2005年7月から12月まで全26話が放送された「ぱにぽに」(アニメは「ぱにぽにだっしゅ!」という題名に)の原作者として知られる氷川へきる先生だ。
氷川先生によると、漫画連載において「狂う」「狂気」はもちろんのこと、「サイコパス」「メンヘラ」といったワードもNGとのこと。犯罪者がブツブツと独り言を言うようなムーブもNGらしい。
これについて、氷川先生は
しかし狂犬や戦闘狂がNGなのは救いようのない言葉狩りだなぁ。
狂戦士に関しては創作する気力がなくなる。
とコメント。
一方、
フォローしておくと偏見を助長しないための配慮なので一応納得できる部分もあります。できない部分もあります。
ですが日本語はとても幅広い表現が出来るので言語感覚を高めるのが次のクリエイターとしてのステップかもしれません。
と、許容する部分もあるとしている。
閲覧者とのリプライでは、この規制は出版業界によって違うというが、自身の出版社は「一部の要素に関してはきびしめな気がします」と回答。病気、病名に連想、繋がってしまうようなものはダントツで厳しいとも語っている。
著名人がコメント
氷川先生のツイートを受け、ツイッターでは複数の著名人が反応している。
同業者としては、ノーゲームノーライフの原作者として知られる榎宮祐先生だ。
狂い咲き→ダメ
狂喜乱舞→ダメ
狂気に染まる→当然ダメ
遠近感が狂う→修正しろ言われたけど編集がすっごい粘って通してくれた誰が決めてんのこういうルール。狂ってるの? https://t.co/EZosk24eif
— 榎宮祐♟️ノゲノラ (@yuukamiya68) July 12, 2023
榎宮先生も主に「狂」がつくワードでNGを出されており、「誰が決めてんのこういうルール。狂ってるの?」と怒り心頭だ。
その後のツイートでは
というか「狂ってんのか!?」ってセリフを「気が触れてんのか!?」に直したらOKになるあたりが本当に納得行かないんだよな。意味は同じだろどうしたいんだよ気が触れてんの??
と納得がいかないとするも、
※出版社によって基準は様々で、MFはまだ全然緩いほうです。某社で書いてる人からはもっと酷い話聞いてます。
と、自身の出版社はまだゆるいほうだとコメント。
*一応言っておきますと、僕の担当編集は僕と一緒になって言葉狩りにキレ散らかして上層部を説得してる側なので、たぶん問題は編集じゃなくその上だと思います。
とも語っている。
ほかにも、主にアニメ関連の話題でよくピックアップされるおぎの稔議員も。
狂ってるなぁ。狂気の沙汰だ。
言葉狩りしてる人達は自分達でおかしいと思わないんだろうか。 https://t.co/VDJufNq7eN— 大田区議会議員_おぎの稔 議員系vtuber・メタバース大田区議 (@ogino_otaku) July 12, 2023
おぎの議員は氷川先生のツイートを引用しつつ、「狂ってるなぁ。狂気の沙汰だ。言葉狩りしてる人達は自分達でおかしいと思わないんだろうか」とコメントした。
近年はテレビも規制が厳しく、視聴者からすれば問題ないワードでも放送禁止用語となっており、出演者が謝罪する光景が度々ある。過度な規制はむしろコンテンツの衰退につながることを理解してほしいところだ。