翌31日の決勝を前に「ポケモンWCS2026」ゲーム部門マスターカテゴリTOP8と、シーズン終了まであと9日に迫ったチャンピオンズのシーズンM-5への影響を解説したい。
マスターカテゴリTOP8構築解説
▼決勝カード
1.【日本】Takuma Yamazaki(ヤマザキ タクマ)
2.【日本】Hiroshi Onishi(オオニシ ヒロシ)
▼TOP4
3.【アメリカ】Zachary Weed(ザッカリー・ウィード)
4.【ブラジル】João Felipe Leite(ジョン・フィリップ・レイテ)
▼TOP8
5.【スペイン】Antonio Sánchez(アントニオ・サンチェス)
6.【日本】YUYA WAKASUGI(ワカスギ ユウヤ)
7.【イタリア】Stefano Greppi(ステファノ・グレッピ)
8.【イタリア】Giovanni Piscitelli(ジョン・ピシテリ)
明日行われる決勝戦は、なんと“我が国日本”人同士となった。ヤマザキ タクマ選手とオオニシ ヒロシ選手の決勝カード。
ヤマザキ選手は6月に横浜で開催された「ポケモンジャパンチャンピオンシップス(PJCS)2026」でTOP64入り。使用構築はメガヤドラン タブンネ リキキリン イッカネズミ ヤミラミ カビゴンといった、いわゆるハードトリックルーム。
タブンネ・ヤドラン・リキキリンの3匹がトリックルームを覚えており、イッカネズミのこのゆびとまれやヤミラミのねこだまし・リフレクター・ひかりのかべでサポートしつつ、タブンネのシンプルビームでエースのカビゴンの特性をたんじゅんに。
これにより、たくわえるはぼうぎょととくぼうが2段階上がる“害悪技”となる。“カチカチ”となったカビゴンでボディプレスやじわれを連打。
ヤドランとリキキリンはじこあんじを覚えており、カチカチになったカビゴンのぼうぎょととくぼうをコピー。火力の上がったアシストパワーで殴っていく。
タブンネのいやしのはどう、ヤドランはなまけるやリキキリンはねがいごとといった回復技を持っており、持久戦にも強い。
この手の構築はランクバトルでも珍しいが、ポケモンWCS2026のときよりもBIG6一強環境だったPJCS2026へ“こんな構築”を持ち込んでTOP64に残ったということで、当時から注目の的だった。
WCSに導いてくれた愉快な仲間たちです。
作戦はシンプルなカビゴンを作って暗示するだけ!簡単! pic.twitter.com/F8YBvQfC0S— ワトソン (@natsumewato) June 6, 2026
そんなヤマザキ選手はポケモンWCS2026に、メガフラエッテ イダイトウ♂ ドドゲザン メガカイリュー ガブリアス オオニューラの6匹を持ち込んだ。PJCS2026のときに比べると普通の構築で、BIG6系に近い並び。
しかし、メガリザードンYをメガカイリュー、ガブリアスをオオニューラに変えた“ズラシ”をしている。メガカイリューはメガリザードンYにめっぽう強く、オオニューラはドドゲザンやエルフーン、メガフラエッテに強い。
このことから、対BIG6を想定した構築となっている。
対して、オオニシ選手はPJCS2026で優勝した選手。PJCS2026と変わらずBIG6を持ち込んだ。
▼PJCS2026で使った構成
変更点は以下。
ドドゲザン
まもる→けたぐり
イダイトウ♂
しんぴのしずく→いのちのたま
ガブリアス
じだんだ→じしん
どくづき→まもる
ロゼルのみ→オボンのみ
メガリザードンY
ソーラービーム→げんしのちから
エルフーン
変更点なし
メガフラエッテ
変更点なし
ドドゲザンのけたぐりとメガリザードンYのげんしのちからは、ミラーマッチを想定した変更と思われる。イダイトウ♂のいのちのたまは唯一のレギュレーションM-B要素となっている。
続いてTOP4。ザッカリー選手とジョン選手はメガユキメノコ オオニューラ ルガルガン(たそがれのすがた) イダイトウ♂ ドドゲザン メガスコヴィランといった、ユキメノコとスコヴィランの構築を使用。
主にBIG6対策として開拓された構築だが、決勝には上がれず。
最後にTOP8。アントニオ選手はガオガエン ドヒドイデ ガブリアス メガリザードンY フシギバナ ニンフィアを使用。ドヒドイデはBIG6のメガ枠であるメガリザードンYとメガフラエッテのいずれに強く、フシギバナはメガリザードンYのひでりによるはれ状態でようりょくそを発生することで、多くのポケモンに先制できるようになる。
先制ねむりごなは非常に強力。レギュレーションM-Bにはぼうじんゴーグルがないため、ねむりごなを対策できる手段が少ない。
命中不安定だが、当たりまくればなかなか対処するのは難しい。
メガフラエッテにも強いということで、やはりBIG6に強い構築となっている。
ワカスギ選手はヤマザキ選手と同じ、BIG6系統にメガカイリューとオオニューラを加えた構築となっている。
ステファノ選手はニンフィア メガプテラ リキキリン ガブリアス ドドゲザン メガリザードンYの構築を使用。プテラリザードンの旧バージョンを使用しており、メガプテラがメガリザードンYにめっぽう強いということで、メガリザードンYを対策したリザードングッドスタッフとなっている。
ジョン選手はBIG6を使っている。
構築の傾向
以上がTOP8の構築だが、BIG6は2人のみとPJCS2026のときのような一強状態ではなくなっている。それでも決勝に残ったということで、昨日公開した「シーズンM5中間発表&WCS2026優勝構築予想/ポケモンチャンピオンズ」の予想を覆して優勝する可能性が出てきた。
そんな中、TOP8には“レギュレーションM-Bで追加されたポケモンが1匹もいない”という事態に。“いのちのたまだけ”が新要素となった。
レギュレーションM-Bになっても、BIG6やそれに強いメノコヴィランやプテリザが結果を残した。これらはレギュレーションM-Aからみられ、ドヒドイデ入りはレギュレーションM-Bから台頭したが、やはりレギュレーションM-Aのプールだけで作成できる構築となっている。
“レギュレーションM-Bとは何だったのか”と思わせる結果となった「ポケモンWCS2026」ゲーム部門マスターカテゴリ。9月9日から開催される新レギュレーションでは、BIG6をはじめとする既存構築に強い新ポケモンがたくさん追加されることを期待したい。
意外にも、プテラはTOP8に1人しかいなかった。プテラのほか、いわなだれを覚えたポケモンはガブリアス・ルガルガン(たそがれのすがた)・オオニューラといるが、いずれもいわなだれがメインのポケモンではない。
そのため、言うほどいわなだれゲーではない。
決勝戦の構築相性と選出予想
決勝戦の構築相性だが、実は“五分五分”だったりする。ヤマザキ選手の構築にはエルフーンなどおいかぜを使えるポケモンが入っておらず、フェアリータイプの一貫性ができている。
オオニシ選手がエルフーンのおいかぜで素早さを2倍にしながら、メガフラエッテとともにフェアリー技で攻められるとなかなか厳しい。そのため、エルフーンとメガフラエッテに強いアイアンヘッドを持ったドドゲザンと、きあいのタスキを持たせたオオニューラを上手く使うことが勝利のカギになるだろう。
このことから、ヤマザキ選手の選出はオオニューラ&フラエッテを先発、ドドゲザン&イダイトウ♂を後発にすることが予想される。序盤はオオニューラとフラエッテで攻めつつ、中~終盤は後発適正が高いドドゲザンとイダイトウ♂で詰める。
ドドゲザンはふいうち、イダイトウ♂はアクアジェットがあるため、おいかぜを使われても先制しやすい。
完全にリザードン対策を切った選出だが、少なくともオオニシ選手は1戦目にリザードンは出さないだろう。しかし、2戦目以降は出してくる可能性があるため、ヤマザキ選手はイダイトウ♂をガブリアスに変更するのではないか。
対して、オオニシ選手はイダイトウ♂とエルフーンを先発にすることが予想される。そして、ガブリアスとフラエッテを後発にすると思われる。
2戦目もヤマザキ選手が選出を変えないと予想するなら、エルフーンとリザードンを先発にするのも。その場合、ガブリアスとイダイトウ♂を後発にすると思われる。
シーズンM-5への影響
「ポケモンWCS2026」ゲーム部門マスターカテゴリの結果により、シーズン終了まで9日に迫ったチャンピオンズのランクバトル・シーズンM-5にどう影響するのか。決勝戦の勝敗にかかわらず、BIG6はランクバトルでも一番見かける構築となるだろう。
ヤマザキ選手とワカスギ選手が使った、BIG6系統にメガカイリューとオオニューラを加えた構築も増えることが予想される。BIG6に強いメノコヴィランやプテリザ(旧)もそれなりに見かけるだろう。
そのため、特にBIG6やカイリューオオニューラに強い構築を作ることがシーズンM-5で結果を残す要因になるはず。
プテラはTOP8に1人しかいなかったので、ランクバトルでも増えることはなさそう。“いわなだれゲーはしょうもない”ため、そうならなそうなのは嬉しい。
ポケモンWCS2026終了後、9月1日から9日まで8日あるということで、ポケモンWCS2026に参加していた選手が続々とランクバトルに戻ってくることが予想される。最後の1週間は激闘になることが予想されるが、今期も最終チャンピオン級を達成し、5シーズン連続最終チャンピオン級で最速ゴールドバッジ取得できるよう頑張りたい。
▼過去シーズン構築記事










