ドラクエ3HD-2Dリメイクが11月14日に発売され、本21日でちょうど1週間を迎えた。本日、ファミ通でパッケージ版の売り上げが公開されると思われる。
そんな本作だが、SNSやAmazonやSteamといったレビューサイトを中心に批判が集まっている。この動きだが、2021年11月発売のダイパリメイクと似ているという声も。
ドラクエ3HD-2Dリメイク問題とダイパリメイクの共通点
・原作はシリーズでもトップ5に入る人気作品
・初出から炎上or物議をかもす
・リマスターレベルのリメイクなのに値段が高い
ドラクエ3HD-2Dリメイク:7,678円(税込) ダイパリメイク:6,578円(税込)※当時
・開発会社が変更
ドラクエ3HD-2Dリメイク:あまた&スクエニ→アートディンク&スクエニ ダイパリメイク:ゲームフリーク→ILCA
・少し前に出た自社の作品が神ゲーすぎて比較される
ドラクエ3HD-2Dリメイク:ロマンシングサガ2 リベンジオブセブン(10月25日発売) ダイパリメイク:ポケットモンスター ソード・シールド(2019年11月15日発売)※ダイパリメイクに関しては、2022年1月28日発売のポケモン レジェンズアルセウスとも比較された。このゲームは発売後、高く評価され、それに伴ってダイパリメイクがsageられることになった
・アンチやエアプが執拗に叩いているイメージ
・【NEW】初週からめっちゃ売れた
ドラクエ3HD-2Dリメイク:初週82万本(Switch&PS5のパッケージ版合算) ダイパリメイク:初週139万本(パッケージ版のみ)※2024年11月現在、国内385万本・世界1492万本
・主にシステム面が不評
ドラクエ3HD-2Dリメイクのシステム面の批判に関しては、Amazonに寄せられたSwitch版のレビューを紹介する記事で詳細に触れている。
詳しくは上記記事を見てほしいが、この記事ではいくつかピックアップしたい。
・ロードがとにかく頻繁にあり、長過ぎる
→各館で3秒ほど発生
→Switch版は特に顕著・画面に対して、キャラや文字が小さい
→Switch(特に携帯機モードやLite)は顕著・ルックスA(男性)、B(女性)の追加
→昨今のポリコレを意識したものだと思われるが、その一方で女性用の装備があり、ルックスBしか装備できないという矛盾・まもの使いのまものよびが強すぎてゲームバランス崩壊
→まもの使いは今作で追加された新職業
→まものよびは消費MP8。保護した魔物たちが駆け付け、敵全体に攻撃する
低コストかつ4回攻撃なので、めちゃくちゃぶっ壊れ・戦闘シーンが時代遅れ
→コマンド入力が完了すると、プレイヤーキャラクターが見えなくなる昔ながらの戦闘画面
良く言えば原作通り、悪く言えば時代遅れ。令和6年(2024年)のゲームとしては古臭すぎる。
→キャラが消えたとき、モンスターはアップされるが、まだまだ距離が遠いため、迫力がないとも・難易度設定の「楽ちんプレイ」がヌルゲー
→今作では最初のゲームモードで難易度設定でき、楽ちんプレイ(イージー)、バッチリ冒険(ノーマル)、いばらの道(ハード)の中から選択できる
→特に楽ちんプレイは、もはやゲームをプレイする必要性を感じないほど忖度され、SNSでも批判が殺到している
→ゲームモードは冒険の途中で変えられるため、ハードモードの意味を失っている・敵の防御力が異常に高く、物理メインのパーティでは詰みかねない
→必然的に呪文ゲー、まもの使いゲーになりがち
続いて、ダイパリメイクの不満点をいくつか紹介したい。
・プラチナ要素ほぼ皆無の原作に忠実すぎるリメイク
→この点はネガティブに捉えられるが、ORASみたいなキャラの改変(改悪)、本作最大の問題点となった追加ストーリーや新キャラ、度を越えたブラックネタやネットの寒いノリに便乗といった要素がないため、忠実リメイクとも評価されている
・原作通りの二頭身キャラ3D化は特に批判され、本作の一番の問題点として議論された
→同じ8世代の剣盾やレジェンズアルセウスの頭身にしてほしかったという声が多かった
・BW以降のポケモンが登場しない
→剣盾で登場したダイマックスもなし
・ひかるおまもりは孵化にしか適用されない
・わざマシンが使い捨てに戻った
→ただし、入手難易度は緩和されている
・コンテストが簡略化
・ハマナスパークの伝説ポケモンは夢特性固定
→とくせいパッチを使わなくていいため、ポケモンによってはメリットになる
・スティックで斜め移動ができるようになったが、マップも原作通りにリメイクされたので、狭い場所だと地形に引っかかることが多い
・バグが多い
→ただし、そのほとんどはメニューバグをはじめとするユーザー有利なバグだった
メニューバグはその後のアップデートで修正されたが、むしろ修正を批判する声が多かった
・ランクマがない
システム面への不満が多い反面、キャラやストーリーの改変はほぼないことから、これらへの批判はほとんどない。ドラクエ3HD-2Dリメイクでは主人公の父オルテガのエピソードが追加されたが、内容への批判より、深掘りする必要性を感じないという意見が多い。
ドラクエ3HD-2Dリメイクとダイパリメイクに共通するのは、期待していたものよりショボくて肩透かしを食らったという点だろう。例えるなら、おいしいと評判のファミレスでウキウキでカレーを注文したところ、無事カレーが出てきたが、見本よりも仕上がりがショボくて肩透かしを食らったという感じ。
個人的には、リマスターレベルのリメイクであれば、値段を下げればいい。ファミレスの例でも、会計時に代金が下がるならそこまで気にしない。
それよりも、キャラやストーリーを改変したうえ、それが改悪だったり、原作を毀損するほどのネタを盛り込んだORASのほうがクソだと思う。原作破壊はもはや値段を下げればいいという問題ではない。
ファミレスの例でも、カレーを注文したところ、なぜかシチューが出てきた。あるいは辛口カレーを注文したのに、店の判断で甘口カレーにされたといった感じだ。
まともな人なら、「注文と違うじゃないか!」とブチギレて店を飛び出す勢いだろう。早い話、「余計な事するな」というわけだ。
余計な改変をして原作破壊するくらいなら、原作に忠実すぎるリメイクを作ってもらいたい。ただし、それに見合った値段設定が必要だ。
今回、批判が集まっているのは仕上がりに対し、値段が高すぎるのが一番の原因と思われる。値段を下げれば、批判も減るはずだ。