4月12日に公開された劇場版「名探偵コナン」第27作「100万ドルの五稜星」。情報によると、昨年公開の「黒鉄の魚影」を超える勢いらしく、今年も興行収入100億円を超えるかもしれないと期待されている。
そんな本作の上映から一日経ったということで、今回は世間の評価やレビューを紹介したい。
「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」評価・レビュー
■良かった点
・鑑賞後、北海道新幹線に乗って函館に観光旅行に行きたくなった
・俳優の大泉洋演じる川添善久は違和感なく、ベストキャスディングだった
・ミステリー要素がいつもより強かった
・沖田、鬼丸含む男達の共闘は見ていて楽しかった
・キッドの真実の明かし方は凝っていて良かった
・少年探偵団がほとんど出ない
■悪かった点
・キャラが多すぎて渋滞している
・作画崩壊のオンパレード
・ミステリーとラブコメの配分が間違っている
・青山剛昌先生の別作品「YAIBA」「まじっく怪斗」を知らないと分からないネタが多い
・新一モードのコナンが「園子姉ちゃん」と言うなどミスセリフ
・aikoの主題歌「相思相愛」歌詞が映画の内容に寄ってない
・殺人事件に関しては犯人の自白ということで、ここのミステリーは薄い
・キッドの真実について、公式が匂わせすぎた結果、容易に予想できて残念
・土方歳三や五稜格など、歴史的な設定の取って付けた感が強い
面白いテーマな分、もっと作りこめたのでは
函館とのタイアップありきで、無理やり作った印象
・メインはキッドか服部、どっちかに絞って描いた方が良かったと思う
人気キャラ2人を出したものの、詰め込みすぎて何を主軸で描きたいのかぼやけてしまい中途半端
キッド側に振り切るなら白馬を出して服部ポジにしても面白いし、服部にするなら紅葉をもっと絡ませるべきだった
・全体的に話のスケールが小さい
キャラをたくさん出したりしてお祭り感があるが、純粋に話としてみたらTVスペシャルでも十分な内容
悪かった点として
・キャラが多すぎて渋滞している
・作画崩壊のオンパレード
の2点を指摘しているレビューが目立った。
今回は本編組とオリキャラに加え、青山先生の別作品のキャラも登場しており、これらを知らないとわからないネタが多いというのも指摘されている。
キッドの真実について、公式は同時に体感して頂きたいということで、今年は試写会をやらず、公開前に情報が漏れないようにしたが、公式が匂わせすぎて容易に予想できる内容だった。この点も残念だったという声が多い。
ミステリーとラブコメの配分ミスは共感できる。今年はミステリー強めだった一方、ラブコメは薄くなっている。コナンはミステリーとラブコメが醍醐味であり、ミステリーが強くてもラブコメが弱いと微妙だ。
なお、ミステリーがいつもより強かった点は良かった点として挙げられている。
少年探偵団はコナンの足を引っ張ることが多く、ヘイトを買うことが多かった。そのため、少年探偵団が終盤の出番のみだったことが良かった点に挙げられている。
「ミステリーの薄っぺらさをアクションの派手さやキャラ人気でゴマかしている」という、毎年のように言われていた批判は今年みられなかった。
こういった批判は特にチートキャラの赤井や安室が登場する映画でよく言われていたが、昨年公開の黒鉄の魚影は灰原が主役であり、2021年公開の「緋色の弾丸」公開記念で行われた公式人気投票トップ3が勢ぞろい。
また、コナンと灰原がキスするなどのイチャつきっぷりで、コ哀厨が大量に釣れたということで、キャラ人気にあやかっただけといった批判が例年より目立った。
一方、今年はミステリー強め、アクションほどほど、キッドは公式5位、平次は公式11位など、そこそこ人気キャラということで、いつもみたいなキャラ映画にはなっていない。
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