前回、「【レンタルパーティ】レギュレーションF タケルライコより強い?”耐久アタッカー”ブリジュラス採用ダブル結論構築-ポケモンSV」で、レギュレーションFの構築記事は最後にするとつづった。
記事を投稿したあとも裏で潜っていて、もしかしたらいい構築ができたら”最後”宣言を破って投稿するかもしれないとフワフワした気持ちを抱いていたが、あれからわずか5日で完成してしまった。
前回の手前、構築を公開するか迷ったが、本2月27日はポケモンデーということもあり、その記念として特別に公開したい。
構築紹介
トルネロス
テラスタイプ:はがね
持ち物:おんみつマント
技:おいかぜ ちょうはつ こがらしあらし こごえるかぜ
性格補正:おくびょう
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:HP155(4)-攻撃×-防御90-特攻177(252)-特防100-素早さ179(252)
特性:いたずらごころ
ハバタクカミ
テラスタイプ:フェアリー
持ち物:こだわりメガネ
技:マジカルシャイン シャドーボール ムーンフォース パワージェム
性格補正:おくびょう
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:HP131(4)-攻撃×-防御85(76)-特攻177(172)-特防156(4)-素早さ205(252)
パオジアンのふいうち確定耐え
いじっぱりゴリランダーのきせきのタネ=グラススライダー高乱数耐え
特性:こだいかっせい
ゴリランダー
テラスタイプ:ほのお
持ち物:とつげきチョッキ
技:ねこだまし グラススライダー ウッドハンマー とんぼがえり
性格補正:いじっぱり
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:HP205(236)-攻撃187(196)-防御110-特攻×-特防90-素早さ115(76)
いじっぱりウーラオスのこだわりハチマキ=あんこくきょうだ高乱数耐え
ミラーはほぼ抜けるであろう素早さライン
おいかぜ後、準速スカーフイーユイ抜き
特性:グラスメイカー
ガオガエン
テラスタイプ:くさ
持ち物:オボンのみ
技:ねこだまし フレアドライブ はたきおとす すてゼリフ
性格補正:いじっぱり
個体値:31-31-31-×-31-31
努力値:HP200(236)-攻撃170(156)-防御111(4)-特攻×-特防119(68)-素早さ86(44)
ハバタクカミのこだわりメガネ×フェアリーテラス=マジカルシャインをオボン込み高乱数二耐え
ミラーはほぼ抜けるであろう素早さライン
おいかぜ後、最速化身ランドロス抜き抜き(こちらもミラー意識)
特性:いかく
ウーラオス
テラスタイプ:はがね
持ち物:こだわりスカーフ
技:すいりゅうれんだ インファイト アクアジェット とんぼがえり
個体値:31-31-31-×-31-31
性格補正:いじっぱり
努力値:HP176(4)-攻撃200(252)-防御120-特攻×-特防80-素早さ149(252)
特性:ふかしのこぶし
ランドロス
テラスタイプ:どく
持ち物:いのちのたま
技:だいちのちから ヘドロばくだん まもる みがわり
性格補正:おくびょう
個体値:31-×-31-31-31-31
努力値:HP165(4)-攻撃×-防御110-特攻167(252)-特防100-素早さ168(252)
特性:ちからずく
今回の構築はレギュレーションFをもっと俯瞰して、本当にベストな6匹をチョイスした。
化身トルネロス
まずはトルネロス。シーズン15中盤からタケルライコが増えてきて、そろそろ外そうと思ったが、SVダブルにおいてやはりいたずらごころおいかぜは外せなかった。
筆者としては、おいかぜは自分が有利になるために打つのではなく、相手のおいかぜや相手のSブーストに合わせて打つなど、自分が素早さ面で不利にならないように打つことがほとんどだ。
おいかぜがなかった場合、相手のおいかぜやSブーストへの対応力が下がり、やはり必須だと感じた。
いたずらごころおいかぜはほかにエルフーンがいて、こちらはくさとフェアリーの複合タイプという、使用率トップ30の中で唯一、タケルライコのでんきとドラゴンのメインウエポン両方に耐性がある。
この点を買って一度は使ったが、結局のところ、タケルライコの両ウエポンに耐性があるという利点しかトルネロスに勝っている点がなく、弱点が多く、耐久種族値も低いため、きあいのタスキ持ちがほぼ必須となり、ねこだましはまもるで防ぐことがほぼ必須となる。
また、無補正Cぶっぱしても、ムーンフォースの火力が低すぎて、おいかぜなど役割遂行した後は荷物になることが多かった。
その点、トルネロスは弱点が少なく、耐久ステータスもエルフーンより高いので、弱点を突かれなければ一発は耐えることが多い。そのため、おんみつマントなどほかのアイテムを持たせることが容易だ。
特攻は高く、こがらしのあらしの威力100に相手全体攻撃、3割の素早さダウンが優秀で、役割遂行後はアタッカーになる。
ハバタクカミ
ハバタクカミはこだわりメガネ安定だった。ポケモンバトルデータベースによると、シーズン15でのハバタクカミの持ち物はブーストエナジーが43%、こだわりメガネが42.1%とブーストエナジーが上回っている。
これを受け、ブーストエナジーで素早さを上げる型を使ったが、やはりSブースト型は火力が低い。特に物理耐久が低いハバタクカミだが、もっとも多いテラスタイプがフェアリーということで、やはりこだわりメガネで火力を最大限に上げたほうが強いと感じた。
また、ブーストエナジーで「こだいかっせい」「クォークチャージ」が発動したあとにかがくへんかガスが発動すると、なんと特性の効果が無効化される。
以前はかがくへんかガスがいてもこれらの特性が発動したが、昨年12月のアップデートで発動しないばかりか、一度発動した特性も無効化されるという誰得仕様となった。
公式発表では「特性『かがくへんかガス』によって『こだいかっせい』『クォークチャージ』の効果が発動しないようにしました」とか書いておらず、一度発動した特性が無効化される旨は明かされていない
この仕様はダブルをやっていて知らなかったという人が多いのではないか。かくいう筆者も昨夜、ブーストエナジーで素早さが上がったハバタクカミが、相手のスカーフウーラオスに先制されたのを受け、こういう仕様になったことを認識した。
世代をまたぐ前に、実質的な弱体化を受けたブーストエナジー。かがくへんかガスを持っているマタドガスは使用率こそ少ないが、全くいないというわけでもなく、この仕様変更を受けてもなお、ブーストエナジーを使おうという気は起らなかった。
ゴリランダー
くさ枠はゴリランダーに。前回までは井戸オーガポンを使っていたが、井戸オーガポンのくさとみずの攻撃範囲はくさとドラゴンの2タイプに両半減され、くさはもっとも多いテラスタイプだ。
当然、ドラゴンタイプのタケルライコへの打点もないが、タイプが弱いのに、基本的にはアタッカーで育成するというアンチシナジーだ。
本来、タイプで有利なはずの連撃ウーラオスも、相手がこだわりスカーフを持っていれば、とんぼがえりで上から殴りながら弱点を突かれ、実は連撃ウーラオスに弱くなっているのが現状だ。
おもかげやどしはテラスタルしないと発動しないばかりか、Dアップもそれに限って急所を引きまくるので、実はそこまで強くない。
そもそも、オーガポンは見せあいの時点でお面がバレてしまい、つまりは特性・持ち物・テラスタイプがバレる。特にいどの面の技は「ツタこんぼう ウッドホーン ニードルガード このゆびとまれ」の4つでほぼ固定化され、技の自由度も低いというデメリットがある。
ゴリランダーはくさ単タイプであり、オーガポンよりタイプ半減が多くなるが、タイプ一致+グラスフィールドによるウッドホンマーは、0.5倍半減でも威力117と高く、技は「ねこだまし グラススライダー ウッドハンマー」が確定枠で、あと一つは自由に選べるので、くさ技を半減するタイプに弱点をつける技にできる。
今回はくさタイプに弱点をつけるむし技のとんぼがえりとした。ねこだましすると見せかけてとんぼがえりを押し、このあと紹介するガオガエンもすてゼリフやとんぼがえりでバックすることができ、相手をねこだましの脅威に一生ハメることができる。
とんぼがえりのほかほのお、どく、はがねに弱点をつけるじめん技の10まんばりき、といった選択肢もある。
井戸オーガポンで勝てないスカーフウーラオスも、ゴリランダーならグラススライダーで上から殴ることができるので、むしろ強かったりする。
グラスフィールドはHP回復やくさ技の威力アップだけでなく、イエッサンテツノカシラの庭であるサイコフィールドを書き換えて弱体化でき、タケルライコが増加した影響なのか増えている通常ガチグマなどのじしんを半減したり、コンボギミックを崩すことにも使える。
ゴリランダーは技のラス枠を自由に選べ、持ち物やテラスタイプは自由に選べることから、オーガポンより自由度の高い育成ができる。
したがって、ダブルではオーガポンよりゴリランダーのほうが強いと感じた。誘導技を使うにしても、耐久力が高く、さいせいりょくやオボンのみで自身の回復手段が多く、キノコのほうしで相手を確実に眠らせ、かふんだんごで味方も回復できるモロバレルのほうがいいのではないか。
ガオガエン
ガオガエンは前回から型は変わっていない。とつげきチョッキを持たせることで、化身ランドロスのだいちのちからとかも耐えるが、チョッキはゴリランダーに持たせたのでオボンのみとなった。
ゴリランダーのグラスフィールドでじしんを半減し、ガオガエンのいかくで攻撃を下げることで、相手のガチグマを暴れさせず、トリルターンをからすことができる。
連撃ウーラオス
ウーラオスは連撃の型に。一撃の型のあくとかくとうはフェアリーに両半減され、フェアリーテラスはくさテラスと並んでもっとも多いテラスタイプとなっている。
どくテラスどくづきとかすれば突破できなくてもないが、この型にするにはこだわりハチマキを持たせることがほぼ必須となり、自由な技選択ができない。
こういった事情から、最近は微妙になっている印象だ。
一方、連撃の型はタイプで止まらず、使用率3位のガオガエン、使用率10位のパオジアン、使用率15位のイーユイなど、使用率の高い強いポケモンのメインウエポンを両半減でき、防御面でも優れる。
一撃と連撃が殴り合った場合、一撃は連撃の弱点を突けない一方、連撃は一撃をかくとう技で弱点をつけ、タイプ相性でも強くなっている。
テラスタイプはみずがほとんどで、シーズン15でもみずがもっとも多いが、このシーズンでははがねテラスが15.4%と1割越えを記録した。
これは、ハバタクカミのSブースト型が増えた結果、スカーフを持たせても抜かれることが多くなったので、フェアリー技を半減するはがねが注目されたのだろう。
それに加え、タケルライコのじんらいによる縛りから逃れる手段にもなっている。
見せあいで姿が開示されるオーガポンに対し、ウーラオスはこの時点でどちらの型なのか分からない。そのため、ランクマでこそ真価を発揮する。
ただ、構築によってはどっちの型なのか見破られるケースがある。よくあるパターンだと、パオジアン入りは連撃の型、井戸オーガポン入りは一撃の型、といった感じだ。
今回の構築は一撃でも連撃でもあり得るよう組んでおり、情報アドバンテージで不利になりづらい。
化身ランドロス
ラス1は化身ランドロスに。タケルライコのテラスタイプはフェアリーとでんきのほぼ二択となっており、でんきだった場合、じめん技でしか弱点がつけない。
耐久が高いタケルライコはタイプ一致で弱点をつかないと削るのが難しく、その影響なのか化身ランドロスだけでなく、Aガチグマ、ディンルー、通常ガチグマといったじめんタイプが構築に一匹は入っているケースが増えた。
化身ランドロスであれば、タケルライコがどっちのテラスタイプになっても弱点をつくことができる。
タケルライコだけでなく、ガオガエンやゴリランダーといったねこだましサイクルコンビにも、テラスタイプまで考慮しても強いことが多い。
今回の構築は使用率1位から順番に見ていき、現環境ではそこまで強くない使用率2位のオーガポン、使用率4位の一撃ウーラオス、使用率5位のタケルライコ(対策されすぎて動きづらい)をのぞいた、使用率1位から9位までの6匹となった。
日曜に開催されたポケモン竜王戦2024は、シングル使用率1位から6位を構築にしたBIG6が優勝を飾った(ドラゴンテラス絶対選出の関係上、ドラゴンに打点がない使用率3位のオーガポンは入らず、使用率8位のサーフゴーが入っていた)
ダブルバトルでも、突き詰めるとスタン構築に落ち着くので、やはり使用率大正義なのは間違いない。
シーズン15もあと3日で終了する。今期の総人口は現在34万人で、前期と比べて9万人ほど少ない。同じルールなので前期より減るのは必然だ。
来期以降はもっと減るだろう。筆者は来期以降、構築記事を挙げる予定はないが、あくまで予定なので沈黙を破るときが来るかもしれない。