2024年1月4日から5月1日の約4ヶ月開催されるレギュレーションFでは、藍の円盤で追加されたブルーベリー図鑑のテラパゴス以外が使用できるほか、今年2月に解禁されたが、これまでのランクマで使えなかったウネルミナモとテツノイサハがついに解禁される。
レギュレーションF開催まで、あとちょうど一週間ということで、今回はダブルで環境入りしそうなポケモンを11体チョイスして紹介したい。
確実に環境入りするポケモン
エルフーン
タイプ:くさ・フェアリー
種族値:HP60-攻撃67-防御85-特攻77-特防75-素早さ116(合計480)
特性
いたずらごころ:自分の使う変化技の優先度が1だけ加算される
※ほか2つあるが、ダブルではいたずらごころ以外使われないので割愛
いたずらごころによって先制おいかぜできる数少ないポケモン。前作の剣盾では、レギュレーションE環境で使用できるいたずらごころおいかぜの中でもっとも使用率が高い化身トルネロスより使用率が高かった。
そのため、SVでも使用率上位に来るのは確実だと思われる。
一方、エルフーンはSVでの新規取得技で有用なものがないのに対し、トルネロスはSVでレジェンズアルセウスで新規習得したこがらしあらしを、本作より性能は落ちたものの続投した。
剣盾ではひこう技にぼうふうが採用されており、威力110と高いが命中70の低命中技だ。30%の確率で、相手を2ターンから5ターンの間、混乱状態にする追加効果がある。
雨にすれば必中となるが、逆に晴れになると命中50%となり、どう転んでも命中不安定の技だった。
一方、こがらしあらしは威力100と10落ちたが、命中80と10上がった。相手全体攻撃となり、威力は4分の3の75に落ちるが、30%の確率で素早さを1段階下げる追加効果も相手全体に適用される。
2VS2の関係上、シングル以上に相手より先に動くかが重要となるダブルバトルにおいて、非常に有用な追加効果となっている。ぼうふうと異なり、晴れのときに命中が下がらないのも評価できる。
こういった性能から、SVではこがらしあらしを採用することがほとんどである。
剣盾ではあまごいしか覚えなかったが、SVでは全ての天候技を取得。一方、エルフーンはにほんばれしか使えないままで、天候要因としてはトルネロスに遅れをとることとなった。
エルフーンは失って困る技こそなかったが、剣盾ではだっしゅつボタンを押し付けて攻撃し、相手のダイマックスを強制解除する目的で採用された「すりかえ」が、SVでは採用する価値がなくなってしまった。
以上のことから、SVでは化身トルネロスのほうがパワーがあり、エルフーンを採用するなら化身トルネロスとの差別化を考える必要がある。
ガオガエン
タイプ:ほのお・あく
種族値:HP95-攻撃115-防御90-特攻80-特防90-素早さ60(合計530)
特性
いかく:戦闘に出た時に相手全体の攻撃を1段階ずつ下げる
※もうかもあるが、ダブルではいかくしか使われないので割愛
過去作の内定ポケモンではもっとも活躍が期待できるポケモン。いかくとねこだましを両立し、タイプ一致威力120のフレアドライブが強力なほか、SVでは剣盾で没収されたはたきおとすが戻ってきた。
ガオガエンの強さに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
ブリジュラス
タイプ:はがね・ドラゴン
種族値:HP90-攻撃105-防御130-特攻125-特防65-素早さ85(合計600)
特性
じきゅうりょく技のダメージを受けると、防御が1段階上がる。
がんじょう:HPが満タンのとき、瀕死になるダメージを受けても1残る
すじがねいり:このゆびとまれやいかりのこななど誘導技の影響を受けずに攻撃できる
藍の円盤の新ポケモンではもっとも強いポケモン。雨下のエレクトロビームや、じきゅうりょくによる防御アップからのボディプレスなど全く隙がない。
ブリジュラスの強さに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
今回は、前回記事で触れていなかった強みを紹介したい。
それは、りゅうせいぐん後の隙をボディプレスで補ってくれること。りゅうせいぐんは攻撃後、特攻が2段階下がる技だ。シングルであれば容易に交代できるが、ダブルだと早々交換できるものではない。
そこで、じきゅうりょくで防御が上がっていれば、居座ってボディプレスで攻めることができる。
ただ、カジュアルを潜った限り、ブリジュラスなど新ポケモンにめっぽう強い化身ランドロスがすでに多く、この後紹介するドリュウズも流行れば、意外と最初だけかもしれない。
また、じきゅうりょくもコノヨザルのふんどのこぶし同様、下手に攻撃しなければ防御が上がらず、じきゅうりょくで防御が上がりきる前に倒してしまえばいいとも言える。
タケルライコ
タイプ:でんき・ドラゴン
種族値:HP125-攻撃73-防御91-特攻137-特防89-素早さ75(合計590)
特性:こだいかっせい(ブーストエナジーを持たせるか、にほんばれのとき、自分の一番高い能力が上がる)
藍の円盤で登場した新パラドックスの中ではもっとも活躍が期待できるポケモン。でんきとドラゴンの複合タイプは、ダブルでメジャーな化身トルネロスと連撃ウーラオスの並びに強く、素早さでは負けていても、じんらいで先制して弱点つける。
ブリジュラスが落ちてくれば、タケルライコが台頭することだろう…と思われたが、こいつも化身ランドロスに弱く、同時に対処されてしまうだろう。
タケルライコの強さに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
ワンチャンあるポケモン
エンテイ
タイプ:ほのお
種族値:HP115-攻撃115-防御85-特攻90-特防75-素早さ100(合計580)
特性:
せいしんりょく(相手の技でひるみ状態にならない。相手のいかくの効果を受けない)
※プレッシャーもあるが、ダブルではほぼせいしんりょくしか使われないので割愛
SVでの新規習得技に有効なものはないが、せいしんりょくによるねこだましなどのひるみといかくの無効に加え、せいなるほのおとしんそくが強力。これらがあるからこそ、パラドックスのウガツホムラより優秀と言える。
メタグロス
タイプ:はがね・エスパー
種族値:HP80-攻撃135-防御130-特攻95-特防90-素早さ70(合計600)
特性:
クリアボディ(相手の能力ランクを下げる技や特性の効果を受けない)
※ライトメタルもあるが、まず使われないので割愛
SVではサイコファング、ヘビーボンバー、はたきおとす、ハードプレスなどを取得。また、だいばくはつが7世代ぶりに戻ってきた。
ヘビーボンバーは体重が550キロあるメタグロスと非常に相性がよく、体重が110キロ以下の相手であれば最高威力の120を出せる。
禁伝環境ならともかく、レギュレーションFの環境であれば、使用率の高いポケモンの多くは110キロ以下だと思われ、威力120という高火力を出せるはずだ。
サイコファングは相手の壁の効果を受けず、攻撃後に壁を破壊する。
はがね技の最高威力は威力90のコメットパンチだったが、威力がいまいち足りず、命中も90と不安定だった。エスパー技の最高威力は威力80のしねんのずつきだったが、こちらも威力がいまいち足りず、命中90と不安だった。
SVでは、メイン技両方が強化された。だいばくはつやはたきおとすも、持ち物や技スペース次第で採用の価値アリだろう。
ドリュウズ
タイプ:じめん・はがね
種族値:HP110-攻撃135-防御60-特攻50-特防65-素早さ88(合計508)
特性:
すなかき(すなあらしのとき、素早さが2倍になる)
かたやぶり(相手の特性の影響を受けずに攻撃できる)
※すなのちからもあるが、まず使われないので割愛
SVでの新規習得技に有用なものはないが、環境トップメタになると思われるブリジュラスに強いということで活躍が期待できる。
使うとしたら特性をすなかきにして、バンギラスと組んで砂パにするのがいいだろう。
テラキオン
タイプ:いわ・かくとう
種族値:HP91-攻撃129-防御90-特攻72-特防90-素早さ108(合計580)
特性:
せいぎのこころ(あくタイプの技を受けると、攻撃が1段階上がる)
SVでははやてがえしを取得。テラキオン単体というより、エルフーンと組んだ通称エルフテラキにおいて、エルフーンに飛んでくることが多いねこだましや、エルフーンでのおいかぜ後、先制をとるために先制技が飛んでくることが増え、これらの対策となる。しかも、かくとうタイプ一致で打てる。
テラスタルによってエスパーかゴーストになることで、エルフーンのふくろだたきが効果抜群となり、じゃくてんほけんを持たせることで、せいぎのこころ4回発動と合わせてわずか1ターンでテラキオンの攻撃をMAXにすることが可能となった。
こういったアドバンテージがある以上、パラドックスのテツノイワオより活躍の場は広くなる。
アシレーヌ
タイプ:みず・フェアリー
種族値:HP80-攻撃74-防御74-特攻126-特防116-素早さ60(合計530)
特性:
げきりゅう(HPが3分の1以下の時、みずタイプの技の威力が1.5倍になる)
うるおいボイス(自分の音技が全てみずタイプになる)
SVではみわくのボイスを覚えたが、フェアリー技は基本的にマジカルシャインかムーンフォースでいいので微妙なところ。
ただ、みずとフェアリーの複合タイプは優秀であり、特に今作は同じ複合タイプを持つカプ・レヒレがおらず、活躍が期待できるはずだ。
ウネルミナモ
タイプ:みず・ドラゴン
種族値:HP99-攻撃83-防御91-特攻125-特防83-素早さ109(合計590)
特性:
こだいかっせい(ブーストエナジーを持たせるか、にほんばれのとき、自分の一番高い能力が上がる)
専用技のハイドロスチームはみず技なのであまごいで威力が上がり、にほんばれでも技の効果であまごいと同等の威力アップとなる。
レギュレーションFでは雨と晴れが飛び交うことが予想され、その両方に強いウネルミナモは活躍できるはずだ。
テツノカシラ
タイプ:はがね・エスパー
種族値:HP90-攻撃72-防御100-特攻122-特防108-素早さ98(合計590)
特性:クォークチャージ(ブーストエナジーを持たせるか、エレキフィールドのとき、自分の一番高い能力が上がる)
タイプは連撃ウーラオスに弱点をつけるエスパーを持ち、素早さ種族値は連撃ウーラオスより1高いという、連撃ウーラオスを徹底的にメタったポケモンだ。また、専用技のタキオンカッターは2回連続攻撃で、きあいのタスキを持ったエルフーンも1ターンで処理できる。
ワイドフォースを覚え、イエッサンでサイコフィールドを張れば、威力が合計1.95倍かつ相手全体攻撃となったワイドフォースをお見舞いできる。
テツノカシラの強さに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
この11体で何体環境入りするのか。そして、何体最後まで生き残るのか。
碧の仮面の新ポケモンは、シーズン13時点でオーガポン(4位)、ヤバソチャ(22位)、アカツキガチグマ(24位)、アローラキュウコン(30位)の4体しか残らず、使用率1割以上の20位以内に限定すれば、オーガポンしかいない。
このことから、5体残ればいいほうだと思う。エルフーンとガオガエンは確実に最後まで残ると思うが、あとはどうなることやら…。