今回は、ポケモンSVランクマダブルのレギュレーションD結論パについて解説したい。
ランクマダブル・レギュレーションD結論パについて
ダブルにおけるレギュD結論パとは
・ハバタクカミ
・テツノカイナ
・モロバレル
・連撃ウーラオス
・パオジアン
といった5体は少なくとも入れた構築とされる。
先日開催されたWCS2023において、この構築に霊獣ランドロスを加えた構築が優勝した。
それだけだと、単に優勝プレイヤーが強かっただけとなるが、ベスト16のうち、なんと4人ものプレイヤーがこの6体入れた構築を使っていた。
🏆 2023 WORLD CHAMPIONSHIPS 🏆
It's a wrap for Day 2 of the 2023 VGC World Championships!
Tune in tomorrow at 00:00 UTC / 09:00 JST for the Masters Finals between 🇯🇵 Shohei Kimura (@zeen172M) and 🇩🇪 Michael Kelsch's (@michaelderbeste)!
📲 #PokemonWorlds #ポケモンWCS2023 pic.twitter.com/ma5wjuWn8R
— Victory Road (@VGCVictoryRoad) August 12, 2023
準決勝では6体かぶりに加え、技構成から性格、持ち物、テラスタイプまですべて一緒という完全なミラーが発生した。
努力値振りは微妙に違うらしい
ジュニアでは、霊獣ランドロスの枠を化身トルネロスにした構築が準優勝しており、この5体が固定枠と言っていい。
なお、テラスタイプを含めてもひこうタイプの技を半減できるポケモンがおらず、ここまでひこうタイプのポケモンがいないことから、ミラーマッチも想定してラス枠はひこうタイプのポケモンが推奨される。
大会後、ダブルプレイヤーの間ではこの構築がレギュDの「結論パ」だという声が広がっている。
大会で使われた構築はあくまで大会用の調整だが、ランクマ用に調整して運用することも可能だ。
現に、ランクマでは
■固定枠
ハバタクカミ:使用率1位
テツノカイナ:使用率5位
モロバレル:使用率9位
連撃ウーラオス:使用率3位
パオジアン:使用率4位■自由枠
霊獣ランドロス:使用率8位
化身トルネロス:使用率3位
カイリュー:使用率10位
など、いずれも使用率15位以内となっており、特にテツノカイナは大会前使用率6位、そしてモロバレルは大会前使用率12位と大きく伸ばした。
個人的には、ラス枠は霊獣ランドロスや化身トルネロス以外だと、カイリュー辺りがおすすめだ。カイリューなら、霊獣ランドロス入りだとつらいクレセリアとガチグマの並びを、モロバレルでいかりのこなしながらげきりんで圧をかけられる。
ガチグマのつるぎのまい採用率は2割を超え、いかくを入れてもそれを上回ってくる。ほかにも、最強先制技であるしんそくのダメージを上げるパオジアンと相性がよく、パオジアンカイリューの並びは有名だ。
ほかにも、ヒードランやイーユイといったほのおタイプが入っていないのは意外だが、これはおそらく環境にみずタイプやみずテラスが多いからだと思われる。特にヒードランはほのおとはがねの複合タイプでどっちもみずタイプに半減されてしまう。
一応、くさテラスからテラバースト打てば弱点つけなくもないが、逆に言えばテラスタルしないと弱点つけず、環境が進んだ現在は評価を落としている印象だ。
イーユイも、四災解禁のシーズン6とシーズン7は使用率2位だったが、HOME解禁組が流れてきたシーズン8は使用率15位に転落。続くシーズン9は初日こそ使用率4位だったが、現在は使用率13位となっており、今の環境では思ったより活躍できない節がある。
同様の理由からか、ヒードランやサーフゴーといったはがねタイプも入っていない。サーフゴーに関しては、ハバタクカミと特殊ゴーストがかぶるというのも採用が難しい要因になっていそうだ。
ネクストCHALKに
構築名は特に決まっていないようだが、ダブルバトルではポケモンの英語名のイニシャルをつなげた「CHALK」(チョーク)という構築が流行し、この構築がWCS2015で優勝した。
【C】resselia(クレセリア)
【H】eatran(ヒードラン)
【A】moonguss(モロバレル)
【L】andorus(ランドロス)
【K】angaskhan(ガルーラ)
優勝構築はラス枠に化身ボルトロスを採用していたが、この時も上位入賞者にCHALKの派生構築が多かったと記憶している。
CHALKの法則に則るなら、
【F】lutter Mane(ハバタクカミ)
【I】ron Hands(テツノカイナ)
【A】moonguss(モロバレル)
【U】rshifu(ウーラオス)
【C】hien-Pao(パオジアン)
の順番で「FIAUC」(フィオーク)なんてゴロが良いのではないか。配置も、CHALKを意識した順番とした。
■ハバタクカミ
・クレセリアでよく採用されるトリックルーム、ムーンフォース、こごえるかぜ、マジカルシャインを覚える
→ハバタクカミは基本採用しないが、クレセリアで採用されることが多いてだすけも覚える
・ハバタクカミもクレセリアもゴーストタイプが弱点
・テラスタイプはいずれもフェアリーがもっとも多い
■テツノカイナ
・はがね技のヘビーボンバーを覚え、テツノカイナの体重であれば、多くのポケモンが最高威力の120となり、ヒードランによるはがね技のラスターカノンと同威力に
・ヒードランのラスターカノンもテツノカイナのヘビーボンバーも必須枠ではない
・テツノカイナの場合は代わりに、特攻は50しかないが特殊技のボルトチェンジだったり、れいとうパンチが採用されることが多い
→ヒードランも、物理技のボディプレスが採用されることもあり、普段は使わないほうの技を覚えさせるという共通点がある
・過去作にはテラスタルがなく、当時のヒードランはじめん4倍対策でシュカのみかふうせんを持たせることがほとんどだったが、テツノカイナも特防を上げて特殊に強くなるとつげきチョッキの採用率が8割近いなど、一つまたは似た効果を持った持ち物を持たせることが多い
・テラスタイプはいずれもくさがもっとも多い
■モロバレル
・CHALKと同じ配置
■連撃ウーラオス
・この枠はCHALK同様、霊獣ランドロスにしてもいいが、現環境はいかくで攻撃を下げても、確定急所で攻撃ダウンを無視する専用技を持つウーラオスが多く、ほかにもいかくを受けないせいしんりょくカイリューやクリアチャームの台頭、わざわいのつるぎで防御が4分の3になるパオジアンの流行により、いかくで相手の攻撃を下げることよりも、相手より先に動いて物理で殴るほうが強かったりする
・それを証明するかのように、いたずらごころにより先制おいかぜできる化身トルネロスが使用率3位と、ひこう枠としては霊獣ランドロスより使われ、こういったことから霊獣ランドロスは必須枠ではなくなり、いかくや壁を無視できるウーラオスのほうが必要とみられ、ここに収まった
・霊獣ランドロス同様、2つあるフォルムの一つで、種族値配分がもっとも霊獣ランドロスに近い
ウーラオス:HP100-攻撃130-防御100-特攻63-特防60-素早さ97(合計550)
霊獣ランドロス:HP89-攻撃145-防御90-特攻105-特防80-素早さ91(合計600)
・2つのフォルムで共通するかくとうタイプの技は同じかくとうタイプのテツノカイナがいることもあって採用しないケースが多く(現に優勝構築にはかくとう技が採用されていない)、霊獣ランドロスもコピペロスが共通するひこうタイプの技を切っていることが多い
→とんぼがえりやこだわりスカーフ、みずテラスが多く採用されている
■パオジアン
・ガルーラ同様、ふいうちを覚え、ふいうちの火力は弱体化前のメガガルーラを超える
・メインウエポンは、命中率100%かつフィールドを破壊するアイススピナーか、威力は5高く30%でひるませ、非接触でゴツメダメージを受けないが、命中率90%で外しリスクのあるつららおとしのいずれかとなり、これはメガガルーラのおんがえりまたはやつあたり(命中安定のリスクなし)か、すてみタックル(威力は勝るが反動ダメージを受ける)に近い
・サブウエポンはかくとうタイプのせいなるつるぎで、ガルーラのサブウエポンもかくとうタイプのけたぐりやグロウパンチだった
・ダブルでは、きあいのタスキの採用率が9割以上でほぼ確定枠となり、ガルーラがガルーラナイト以外持たせないことと通ずる
・パオジアンはタスキをつぶされるから、メガガルーラはおやこあいで2回攻撃するため、いずれもゴツメに弱い
CHALKはメガ枠がガルーラだったこともあり、ガルーラスタン(ガルスタン)とも言われていた。
FIAUC(仮)は物理3体以上の物理主体構築となっており、パオジアンで防御を下げて物理で殴るスタンスなため、パオジアンスタン(パオスタン)とも言える。
ちなみに、CHALKは特殊3体以上の特殊主体構築なため対照的である。
シングルでは、剣盾HOME解禁前にポケモンの日本語名の末尾をつなげた「ズキュントス」という構築が流行した。
ドリュウ【ズ】
ミミッ【キュ】
カビゴ【ン】
ドラパル【ト】
トゲキッ【ス】