ポケモンSMに初登場し、7世代ではシングル使用率1位。続く剣盾では1位こそ明け渡したものの、禁伝環境以外はトップテン常連であり、初期の環境で台頭したテンプレパ「ズキュントス」の1匹としても有名だ。
そんなミミッキュだが、SVでは早くも使用率トップテン圏外へ転落。まさかの“オワコンロード”を辿っている。
なぜミミッキュはオワコンとなった?
ミミッキュがオワコンになった理由として、まず特性「てんねん」持ちが増えたことがあげられる。
ミミッキュと言えば、ばけのかわで耐えてつるぎのまいを積むという立ち回りがテンプレだ。つるぎのまいの技マシンにはミミッキュが描かれており、つるぎのまいと言えばミミッキュは公式からも認知されている。しかし、てんねんにより能力変化が無効化されてしまう。
つるぎのまいがなければ、ミミッキュは攻撃種族値90の貧弱アタッカーでしかない。その火力のなさは、いじっぱりAぶっぱ珠シャドークローを、耐久無振りサーフゴーが高乱数で耐えるほど。サーフゴーはHPに努力値を36振るだけで確定耐えしてしまう。
もう一つは、ゴーストの複合タイプを持つ強いポケモンが増えたこと。使用率トップのサーフゴー、てんねん持ちのラウドボーンがあげられる。
ミミッキュのゴーストとフェアリーの複合タイプは、両方を半減できるポケモンがほぼ皆無だったが、サーフゴーのはがねとゴーストも、両方を半減できるメジャーポケモンはドドゲザンしかいない。
ラウドボーンのほのおとゴーストも、両方を半減できるメジャーポケモンはサザンドラと、特性「きよめのしお」を持つキョジオーンくらいだ。使用率は多くないが、ほのおとゴーストの複合タイプはもう1匹、ソウブレイズがおり、こちらは攻撃種族値125と高い。
ゴーストの複合タイプを持ち、ミミッキュより火力が高いポケモンが多数登場したことで、ミミッキュの攻撃の通りやすさというアイデンティティが奪われたといっても過言ではない。
タイプ相性はテラスタルで解消できるが、数値の低さはテラスタルではどうしようもない。
てんねん持ちの増加でつるぎのまいが無効化され火力を出せなくなった、サーフゴーやラウドボーンなどゴーストの複合タイプを持つ強いポケモンが増えたことが、ミミッキュのオワコンにつながったと思われる。
ダブルでのミミッキュはトリル要因として、剣盾の禁伝環境でも使用率トップ30入りするほどだったが、SVでのトリル要因はグレンアルマやリキキリンが使われることが多く、ダブルでも全然見なくなった。
ミミッキュは、アローラ地方のピカチュウ枠として登場。キャラ人気も、歴代ピカチュウ枠でトップクラスだ。
そんなピカチュウも、2023年1月23日より全11話で展開されるアニポケ最終章でサトシとともにポケモンの顔から引退となる。ミミッキュも対戦環境から消えるとみられ、ついにピカチュウ枠がポケモンの中心から消えることとなりそうだ。