ポケモンSVのテラスタルはカイリューが強いと言われている。ノーマルタイプにテラスタルした時のしんそくはタイプ一致1.5倍で120となり、攻撃種族値134から放たれるしんそくは、これまで最強のしんそく使いだったアルセウス(攻撃種族値120)をも超えるからだ。
ダブルバトルでは、パオジアンのわざわいのつるぎで防御を下げて突破性能を上げる並びがすでにできているが、個人的にはノーマルテラスしんそくはカイリューよりウインディをおすすめしたい。
ノーマルテラスしんそくはカイリューよりウインディをおすすめする理由
ノーマルテラスしんそくはカイリューよりウインディをおすすめする理由。それは、カイリューはしんそくしかやることがない一方、ウインディはしんそく以外の役割もあって汎用性に長けるからだ。
シングルなら、カイリューはしんそく以外に威力120のげきりんをタイプ一致で打てたり、マルチスケイルで耐えてりゅうのまいなどできるが、ダブルでは対象を指定できないげきりんは打ちづらい。
次に威力が高い威力100のドラゴンダイブは、命中率が75%しかないゴミ技なためまず採用されず、そうなると必然的に威力80で追加効果もないドラゴンクローとなる。
剣盾では覚えられたダブルウイングが没収されたのも痛手だ。ちなみに、次に威力が高いひこう技は威力90のそらをとぶだが、剣盾ならともかく、今作でそらをとぶみたいな2ターンかかる技は使いづらい。そのため、採用するとしたら威力60のつばめがえしとなるだろう。
ダブルは場に2体ずつ出して戦うため集中砲火される危険性があってマルチスケイルが機能しづらく、攻撃を下げる「いかく」や「ねこだまし」などのひるみを無効化する「せいしんりょく」で採用されることがほとんどだ。
集中砲火の危険性もあることから、専用構築を組まない限り、悠長にりゅうのまいを積む暇もない。
ゆえに、ダブルのカイリューはノーマルテラスしてしんそくを打つ以外の選択肢がほぼない。それだけなら対策は容易で、いかくが効かないならおにびを入れてしまえばいい。ゴーストタイプならしんそくを無効にしながらおにびを入れられる。
ドラパルトは味方にいることが多いパオジアンに先手を取りながらおにびを巻け、ミミッキュはゴースト・フェアリーなためパオジアンにも強い。
対して、ウインディは攻撃種族値110であり、しんそくの火力はカイリューに劣るものの、ノーマルテラスしんそくは、いじっぱり珠アルセウスのしんそくと比較して、いのちのたまでわずかに劣る程度、こだわりハチマキなら完全に超える火力となる。
ノーマルタイプにテラスタルしても、元タイプの炎技で威力120のフレアドライブがタイプ一致となり、こちらは1.5倍で威力180となる。カイリューのドラゴンクローはタイプ一致で威力120となり、この時点で60の差をつけている。
ノーマルタイプではなく、ほのおタイプにテラスタルした場合、フレアドライブの威力は240に跳ね上がる。
加えて「もくたん」を持たせれば威力288。ダブルではコータスがよく使われ、ひでり状態なら威力は432となり、大抵のポケモンは一撃で消し炭となる。
このことから、ノーマルとほのお、2つのテラスタイプを選択できる。この時点で、カイリューより汎用性で勝っている。
ウインディはダブルで需要の高い「いかく」もある。いかくによる攻撃1段階ダウンは、わざわいのつるぎの防御ダウンを上回ることから、今作でもいかくは必須級だ。
いかく枠として、剣盾でよく使われたガオガエンと霊獣ランドロスは使えず、剣盾でもガオガエンが解禁されるまではウインディがいかく枠で一番使われていたこともあり、現時点のいかく枠でもっとも使われている。
ほのおタイプなため、ノーマルタイプにテラスタルするにしても、初動でおにびを打たれないのも強みだ。一方、せいしんりょくではないためいかくは入ってしまう。
テラスタルせず、いかくとバークアウトで相手の物理攻撃と特殊攻撃を削ぐ型もある。ノーマルテラスしんそくしかほぼできないカイリューに対し、1体でいろんな型が構築できるウインディの方が強いと思うがいかがだろうか。
▼ノーマルテラスウインディを使って2桁いった構築