10代に「ガンダムは僕らに向けたものじゃない」と言われたと語った、水星の魔女・岡本拓也Pのインタビュー記事が話題になっている。
10代「ガンダムは僕らに向けたものじゃない」
【舞台は学園】10代の言葉に衝撃受け…『機動戦士ガンダム 水星の魔女』プロデューサーインタビューhttps://t.co/CUeU1ppG5G
「社会科見学で来た10代の子たちから話を聞くタイミングがあった」「ガンダムは僕らに向けたものじゃない、と言われて」とシリーズの壁や重み、題材について語る。 pic.twitter.com/0cT1l0oCki
— ライブドアニュース (@livedoornews) October 9, 2022
岡本Pは、水星の魔女のストーリーに悩んでいた頃、社会科見学で来た10代の子から話を聞くタイミングがあり、その子から「ガンダムは僕らに向けたものじゃない」「(タイトルに)ガンダムとついていたら見ません」という言葉が刺さったそう。
ガンダムは宇宙世紀シリーズはもちろんのこと、それ以外の作品にしてもSEEDから20年経っている。それは歴史であると同時に、ある種、壁や重みのようにもなっていて、若い世代にとって入りづらさになってしまっていると考察。
これまでも若い世代が入りやすいように、クリエイターがさまざまなアプローチをしてきたが、今作では彼らの身近な環境から作品をスタートさせるのがいいんじゃないかと思い、学園を舞台にするという話が出たことを明かした。
日5枠ということで、あまり入口から重々しくするよりも入りやすさを意識したものあるという。
ツイートには
00は宇宙世紀関係ないし、10代向けって感じしたけどなぁ
この子供の言葉は単純にガンダムって付いてるだけで敷居が高く感じる=見ないってことでしょ?
だったらどうなっても見ん奴は見んよなぁ…
歴史が長いってだけで食わず嫌いせんと1口2口食べてみて欲しいよね…凄く良い。こうやって時代や需要に合わせて行けるならガンダムはまだまだ新しいファンが増えるね。
シリーズが永くなると必ず
ぶち当たる壁
どの層に向けて作るのか新規の入ってこないコンテンツはダメになるからね
もうガノタのおじさんが文句言う時代じゃないよね
見守ってあげないと…個人的には内容がどうこうよりネットでおっさんがうるさいのが一番のマイナスイメージなんだよなぁ
といったコメントが寄せられている。
シリーズものの宿命
インタビューやコメントでも触れられているが、シリーズものは続いているだけあって古参ファンが多くなり、シリーズが続くほど敷居が高くなって新規ファンが付きにくくなる宿命だ。これはガンダムに限らない。
初代から43年のガンダムほど歴史は長くないが、ポケモンも今年で26周年を迎えた。当時6歳くらいの人も今は30を超えていることから、ポケモンファンは20代から30代が多いとされている。
日朝アニメで有名なプリキュアも今年で18周年を迎えた。プリキュアなどの女児向けアニメは成人男性のファンも多く、20代くらいから初代を見ていたとしたら、今は40くらいになっているのではないか。
シリーズものだけでなく、漫画の長期連載もまさにこれだ。最近、ONE PIECEが最終章に入り、8月に公開されたFILM REDが興収162億円の大ヒットを記録するなど人気が再燃しているが、今1話から最新話まで追う人はほとんどいないだろう。
ONE PIECEは1997年から25年にのぼる長期連載で現在1062話まで公開されている。これを1話から追うのは相当根気がいるはずだ。
水星の魔女に関して、「老害ガノタは削除しろ!」という過激派もあるが、シリーズものは古参ファンを大事にしつつ、新規ファンの獲得を目指すしかない。
ポケモンなんかは上手くやっており、ポケモンらしさは残しつつ、オープンワールドを取り入れ、ストーリーは自由に進められ、こちらも学園ものにしている。
ガンダムもガンダムらしさは残しつつ、新規ファンの獲得を目指せばいいと思う。それが百合でリコリコから流れてきた人も多い。YOASOBI主題歌から来た人もいるだろう。
古参ファンを蔑ろにすべきではなく、古参ファンを切り捨てたシリーズものは完全終了することだろう。近年はコンテンツのサイクルも早く、アニメが終わってからどれだけついてきてくれるか。将来性がない新規ファンに期待するより、古参ファンを大事にすべきだ。