新潟市民病院で過労自殺した木元文さんFacebookを特定 前期研修医は下越病院で勤務

新潟市民病院で過労自殺した木元文さんFacebookを特定 前期研修医は下越病院で勤務

2016年1月、新潟市民病院で女性研修医・木元文さんが自殺したのは過重労働が原因だったとして、新潟労働基準監督署が労災認定していたことが、わかった。

過労自殺した木元文さんは一体どのような人だったのか。Facebookには大学卒業後、下越病院で勤務などと書かれていた。



新潟市民病院の女性研修医・木元文さん過労自殺の報道

読売新聞によると、

・16年1月、新潟市民病院の女性研修医・木元文さん(37)が自殺したのは過重労働が原因だったとして、新潟労働基準監督署が労災認定していたことが6月1日に判明。遺族側の代理人によると、木元さんの夫に5月31日、労基署から連絡があった。6月1日午後、労基署から連絡があった

・木元文さんは15年4月から新潟市民病院の消化器外科に所属。しかし、緊急の手術補助などで夜中に頻繁に呼び出されるようになり、同年秋ごろから「いくら寝ても疲れる」などと苦痛を訴え、次第に「病院に行きたくない」と漏らすようになった。同年1月24日夜、1人で外出し、翌朝に自宅近くの公園で低体温症で死亡しているのを発見。酒と睡眠薬を飲んでおり、県警は自殺とみている

・遺族側は電子カルテの操作履歴や車の出入りなどから、厚生労働省が「過労死ライン」とする月平均80時間を大きく上回る約120~250時間の時間外労働をしていたと主張。一方、病院側は労基署の調査に対し、木元さんの自己申告では月平均の残業が48時間程度だったと反論していた

とのこと。

毎日新聞では情報公開請求により、木元文さんが亡くなった15年度に在籍していた後期研修医27人の残業自己申告記録を調査。200時間を超える残業月は1人、150時間超は3人、100時間超は9人、80時間超は7人と7割以上が協定違反の労働をしていた。また、管理職を除く136人中、62人にも80時間を超える残業月があり、ある臨時職員の年間残業時間は1523時間で平均月約120時間を超えていたことを明らかにしている。



【Facebook】木元文さん、前期研修医は下越病院で勤務していた!?

Facebookによると、木元文さんは佐賀県立佐賀西高等学校を卒業し、08年に現在の夫と結婚。13年には新潟大学を卒業し、下越病院で働き始めた。また、犬1匹、猫2匹飼っていることを明かしている。

新潟県ホームページには、同病院で研修医1年目の木元文さんの顔写真が掲載されており、次のようなコメントを残していた。

きれいな病院で、親切な人たちに囲まれて勉強させてもらっています。

当時は希望に満ちていた木元文さんだが、新潟市民病院では苦痛の日々を過ごし、挙句の果てに自殺してしまった。医療ドラマを見る限り、病院は緊急のオペなどがあることから、休みがほぼ皆無なイメージが強い。今回の過労自殺は氷山の一角と思われるが、この先、改善はみられるのだろうか。

過労自殺した木元文さん(Facebookから)