今年の東京都知事選の投票率は現時点で30.63%と、4年前の東京都知事選を約1.76ポイント下回る結果となっている。これに対し、ネット投票が出来れば投票率が上がるという声が上がり、ツイッターで「ネット投票」がトレンド入りした。
ネット投票を巡っては、組織票などさまざまな不正が想定されるので無理との声が相次いだほか、ネット投票になったら投票するは言い訳だという厳しい声もみられた。
また、ネット投票に関連付けて、12年前に起こった「コイルショック」を引き合いに出す投稿もみられた。
東京都知事選で「ネット投票」がトレンド入り!
コイルショックが掘り返される
ネット投票って……
これ忘れたんか…???
勿論これは少しずれるけど、結局ネットだと票に個人の意見が反映されない可能性があるのよね。
一票の重みなんて言葉はなくなるかも。#ネット投票 pic.twitter.com/hWw7FSbk5p— 大学生α (@5kLD14OcTa42uiC) July 5, 2020
コイルショックとは、2008年に行われたポケモンの人気投票でコイルを1位にしようと、2chの住民が暗躍した騒動だ。
Yahoo!きっずで2008年6月、この年に公開されたポケモン映画「ギラティナと氷空の花束 シェイミ」に登場するポケモンの人気投票が行われた。
投票の対象となったのは、今作の主役ポケモンのギラティナとシェイミのほか、レギュラーのピカチュウ(サトシ)、ポッチャマ(ヒカリ)、グレッグル(タケシ)、ゲストのタテトプス(ムゲン)、コイル、ジバコイル(いずれもゼロ)、レジギガスの9匹。上位3匹を描いた壁紙が配布されるキャンペーンだった。
2chのVIP版に6月6日、「Yahooきっずのポケモン投票でコイル一位にして消防ども泣かそうぜ」というスレッドが立てられる。スレタイの通り、コイルの投票を呼び掛けるもので、スレ主は「cookie削除すれば何回も投票できる」と投稿。約30分でコイルが1位に浮上した。
その後、多重投票を行うツールが開発され、コイル票が加速。また、ピカチュウ派がこのツールでピカチュウ票を集めようとしたが、ピカチュウに投票するとコイルに投票されるトラップが仕掛けられており、さらにコイルが増加した。
翌日、この大量投票を受けてか投票が停止されるが、19日に投票数を非表示にする形で復活。7月24日に投票が締め切られた。
8月に投票結果が発表され、1位:シェイミ、2位:コイル、3位:ギラティナとなった。この結果に対し、運営が票数を操作したのではないかという声も上がった。