パナソニックの子会社「パナソニック産機システムズ」に内定していた大学4年の男子学生が人事課長からパワハラを受け、入社2か月前に自殺していたことが分かった。
人事課長は入社時の配属への決定権をちらつかせながら、内定者でつくるSNS交流サイトに毎日書き込むよう強要。書き込みが少ない内定者に対してはSNSから排除したり、「無理なら辞退してください、邪魔です」などと内定辞退を促すなどしていたという。
このSNS交流サイトだが、EDGEのクラウドサービス「エアリーフレッシャーズ」ではないかとみられる。同サイトには、パナソニック産機システムズの人事課長のインタビューが掲載されており、導入の経緯や効果などを語っていた。
パナソニック産機システムズに内定した大学4年生が自殺 人事課長のパワハラが原因
・パナソニック産機システムズに内定した大学4年の男子学生(22)が入社2か月前に自殺したと、遺族の代理人弁護士らが4月9日、記者会見で明かした
・パナソニック産機システムズでは、内定者への研修の一環として、SNS交流サイトに内定者20人を全員登録させていた
・当時の人事課長は、このサイトに毎日ログインして投稿にコメントすることや、課題として出された本の感想を投稿することなどを強要
⇒書き込みが少ない内定者に対してはSNSから排除したり、「無理なら辞退してください、邪魔です」などと内定辞退を促すなどしていた・男子学生は昨年1月以降、就職について迷いを口にするようになり、同年2月に自殺
⇒直前には、人事課長からの投稿について「きつい」「つらい」「死にたい」と吐露していた
パナソニックに対し、遺族が怒りのコメント!
パナソニック産機システムズ、EDGEのクラウドサービスを利用か 人事課長のインタビューを掲載
・内定者フォローツールとして、2014年からエアリーフレッシャーズを活用しているパナソニック産機システムズ
・伝説の人事を自称する人材開発課 課長のY氏(記事では実名)が導入の経緯や効果について語った
■Y氏によると
・2014年に20年ぶりに新卒採用を再開することになり、そのタイミングでY氏は採用・教育業務を一任された
・長い文章をきっちり書かせたい、セキュリティ面に配慮してクローズドでやりたい、という希望から、エアリーフレッシャーズの導入を決めた
⇒採用再開の初年度から導入・導入当初に内定者が自発的に読書会を始め、翌年以降の内定者にも引き継がれてサイト運用の中心となった
・内定者がエアリーフレッシャーズで報告すると、他の内定者が反応して情報が情報を呼ぶ好循環になる
「そういう小さな成功体験を繰り返すと、彼らは『発言したほうが得だ』というのが重々腹に落ちるんです」・定期採用を再開してから内定辞退、早期退職ともにゼロ
エアリーフレッシャーズより(すでに削除済み)
また、人事課長はインタビューの中で「内定者一人ひとりがかわいくてしょうがない」と語っていた。この人事課長が男子学生を自殺に追いやった人物であれば、真逆のことをしていることになる。
なお、このインタビューはEDGEがランサーズに依頼したもので、依頼ページが残っていた。しかし、パワハラ報道でこのページがピックアップされると“こっそり”削除された。
このことから、パナソニック産機システムズの人事課長がエアリーフレッシャーズを使ってパワハラしていたのは間違いなさそうだ。
Y氏のメッセージがモロ体育会系
パナソニック産機システムズHPより
プロフィールによると、Y氏は1964年生まれの50代とのこと。