東京・江東区のマンションで起きたアポ電強盗殺人。事件の犯人像について、今日放送された「ゴゴスマ」出演した元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説。また、犯人グループは所沢ナンバーだと分かっているのにもかかわらず、なぜ捕まらないのかなどについて、同日放送の「とくダネ!」に出演した元警視庁刑事の吉川祐二氏が説明した。
江東区アポ電強盗殺人の犯人について
・黒いフードにマスク姿の3人組
・2月28日午前11時ごろ、加藤邦子さん(80)が住んでいるマンションに入り、加藤さんの口を粘着テープでふさぎ、手足を縛った
⇒加藤さんは死亡、窒息死とみられている
・現場近くの路上に止めた灰色の軽乗用車(所沢ナンバー)で神奈川方面へ逃走
・寝室、居間にある棚やタンスの引き出し類は激しく物色したのに対し、寝室の棚にある現金130万円が入った封筒と20万円入りの財布、押し入れにある据え置きの金庫、台所の引き出しにある現金2万円やカード類を入れた財布はスルー
⇒金庫を見つけられなかった?
工作・手口
・事前に加藤さん宅へアポ電をかけていた
⇒資産状況やヘルパーが来る時間帯を聞き出したか
・ダイニングの壁に設置されていたインターホンを引き剥がし、持ち出していた
⇒録画機能を警戒か
・電話機の本体と受話器を結ぶコードを切断し、通話ができない状態にしていた
⇒警察への通報を遅らせるためか
・黒い手袋を着用していて、指紋を残していない
・少なくとも1人はリュックサックを背負っていた
⇒盗んだ金品やインターホンを入れるためか
・今年1、2月に渋谷区で発生したアポ電強盗と高齢被害者を縛るなどの手口が酷似しており、同一犯の可能性大(詳細は以下)
犯人像は若い日本人?
小川泰平氏によると
◆犯人像
犯行が荒っぽいことから若い人間ではないか
アポ電があったことから、外国人の可能性は低い◆犯行目的
犯人は凶器を持ち込んでいないので、殺人ではなく、強盗が目的だったのではないか
犯人にとって何か都合が悪いことが現場で起きたため殺人に至ったのではないか「振り込め詐欺のような手口は皆が警戒しているため、自分で奪う・受け取るといった形に変化していて、手口が凶悪化している」
3月4日放送「ゴゴスマ」より
アポ電強盗殺人事件”3つの疑問”について専門家解説!
Q.なぜ殺害されたのか
A.考えられることとして、電話線が切られているということ
それは事後の通報を避けるためということが考えられるわけですね
そのことから見て、殺害が目的であったかというと、そこに疑問は残ります
ですから、結果的に口を押さえたことによる、その他のことによって窒息をしたということも十分考えられる
と思いますねQ.なぜ現金が残されていたのか?
A.これは2通りの考えができると思います
一つはまず、被害者の方が亡くなってしまった、もしくは亡くなりそうになってしまったということで
慌てて逃げていったということが一つ
それと現在残っているのが150万ということですけど、それ以外のお金
それを盗み出してもうすでに犯行は終えている
という考えというものがありますQ.なぜ捕まらないのか
A.その後、川崎方面で車の所在が確認されていると
その情報からすると車の完全ナンバーいわゆる陸運局から
すべての4桁の番号までそれがとれているとは思うんですけども
その車が実際にその車の持ち主である所有者が犯行に関わっているのかどうか
そこの部分についても現在捜査しているものと思います
盗難車の場合、過去にもこの車らしいものが使われているということなので
すでに被害者が出てきても不思議じゃない
ただ、ずっと放置しっぱなしの車の場合には
被害届が出されないということも考えられます3月4日放送「とくダネ!」より
詐欺集団は情報をどのように入手しているの?
闇の名簿を持ち、登載者に片っ端から電話
現地で直接情報収集することも
「実行犯や下見役などに分かれたある程度人数のいる組織の計画的犯行の可能性」(吉川祐二氏)
3月4日放送「グッディ」より