グアテマラで日本人女性2人が自宅で何者かに襲われて殺傷した事件で、亡くなった木本結梨香さんの死因が明らかとなった。
木本結梨香さん死因は脳内出血 凶器は大きな石
中米グアテマラ北部ペテン県在住の日本人女性2人が自宅で何者かに襲われて死傷した事件で、地元メディア「ソイ502」は6日、犯行に使われた凶器は石だったと報じた。
当局者によると、亡くなった木本結梨香さん(26)の傍らに落ちていた長さ25センチ、幅15センチほどの石に血痕が付着。木本さんの死因は脳内出血だったという。
犯人について分かっていること
NNNによると
・地元警察は同じ村に住む複数の男が事件に関与した疑いがあるとみていたが、現場の民家からは男らの指紋が見つかった。当局は現在、鑑識結果の分析を進めている
・犯行の動機について、現場から物が盗まれた形跡がないことから、性的暴行未遂の可能性もあるとみて捜査している
一部で報じられている大けがした茂呂澤ちえさんの証言によると、犯人は酒または薬物でおかしい状態だったという。
現地報道によると、木本結梨香さんら2人は最近、複数の男につきまとわれ暴力を振るわれたと近所の人などに相談していたそうだ。
木本結梨香さんと茂呂澤ちえさんは、エホバの証人の布教活動のため3年前からグアテマラに住んでいた。NNNによると、2人は人付き合いがよく、近所の住民と仲がよかった。村には珍しい日本人で、目立つ存在だったという。
▼村の役員が犯人にブチギレ激怒
グアテマラの治安
メキシコの南に接する中米のグアテマラは、人口がおよそ1700万人で、外務省によりますと、去年10月の時点で385人の日本人が暮らしています。
(中略)
一方、殺人や強盗が頻発するなど治安状況は深刻で、2012年には現地で会社を経営していた日本人男性がATMで現金を引き出した直後に拳銃で殺害される事件が起きたほか、車で移動中に拳銃を持った強盗団に襲われて金品を奪われるなど、日本人が巻き込まれる事件も多数起きているということです。
外務省の海外安全情報によりますと、今回事件が起きたペテン県はメキシコとの国境に接し、麻薬組織や強盗団、それに不法入国者などの巣窟とされ、治安当局の取り締まりが十分でなく、治安の悪い状況が続いているということです。
外務省は、グアテマラに渡航、滞在する際は単独行動や夜間の外出を避け、外出時は徒歩で移動せずに近距離でも車を利用するなど十分注意するよう呼びかけていました。
グアテマラの治安は世界159番目である。2013年には5252人が殺害され、メキシコからの麻薬組織の流入、ギャング団の跳梁などにより、治安は深刻な状況にある。
(中略)
一般の犯罪や暴力団による殺人で、2008年には6,232人が死亡している。また、誘拐では400人以上が誘拐された。2011年には毎日平均14人が殺害され、犯罪を犯しても98%の犯人は処罰されないとされた。
グアテマラの抱える最大の問題は、治安問題、麻薬密輸、司法権の機能不全、政府の無策、腐敗、社会的不平等、人権侵害である。治安問題は、コロン政権になっても全く無策であり、毎日、テレビ・ニュースで殺人事件が報道されている。
人権面では、政治犯はいないが、未だに地方都市ではリンチが行われているほか、婦女子に対する暴力が多く、また裁判を受ける権利も保証されておらず、人権侵害は著しく、人権意識が希薄である。
▼グアテマラ全土が危険レベル1